どうも、わたしです。

今回は、乙一さんの『GOTH』の話をします。

単行本だと最初の画像のリストカット事件という副題ですが、文庫本だとこちらの画像のように分冊になっています。

 

 

主人公の僕とヒロイン(と言っていいのか)の森野夜がメインキャラです(ゲームみたいな言い方ですが)。

この2人は高校生で、共に【殺人】【異常犯罪】【死体】に異様な興味を持っています。

それはそれは本を読み耽り、調べつくすような。

そんな2人の住む街で連続殺人が発生します。そして、森野夜は僕にとある話をし始めます。

ここが物語のスタート。

一応ミステリー作品になるのかしら。

でも、2人とも犯人逮捕とかそういうことには興味がないので、正義感のある方が読むと「はあ!?何しとんじゃ」って思うこと請け合いなので、読まない方がいいかもしれません。ただ、わたしは乙一さんの作品の中でも1、2を争うほど好きな作品です。

『夏と花火と私の死体』とちょっと迷ってる。この作品の話も今度します。

 

何が良いって、この2人友情とか愛情とかで結ばれているわけじゃないんですよ。

殺人事件にちょっと首突っ込んでしまうので、森野夜は危険な目に遭うし主人公は助けるけど、それは決して「死なせたくない」とか「守りたい」とかそういう感情からきているわけではなくて。

「森野夜が死ぬ時は、僕が殺す時」

って思っているからなんですよ。つまり、他の誰でもなく自分が殺したい、という感情。

これは好きとか嫌いとかそういうんじゃなくて、強い執着心からくるものだろうなぁと感じて、もうそういう感覚の人大好物なので、萌えるわたし。森野夜も主人公のことだけは信頼してます(広い意味で)。

この2人の関係性がすごく物語に暗さと憂いをもたらしてくれて、スローに話が進んでいるはずなのに、その時間の流れがとても心地良く感じられます。わたしは、ミステリーを書くのが苦手なので、乙一さんの書く世界観にすごく憧れていて、よく読んでいるのですが、見習おうにもまだまだ力不足。たくさん読んで、たくさん吸収しなくては、といつも思わせてくれる作家さんです。

ああ、また読みたくなってきた。

 

このお話は映画化もされています。

主演の本郷奏多くんも高梨臨ちゃんも雰囲気出ていて素敵でした。

GOTHって感じ(なんだ、それ)

では。

 

 

オウンド版も良かったら見てね。

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いつか魚も溺れる(オウンド版)