知らないと危険!
腸管出血性大腸菌感染症(ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきん)
実態と見逃せない対策




もうすぐ夏がやってきます。
特に小さなお子さんの親御さんは、お子さんとBBQやキャンプといった、ご予定をしている方も少なくないと思います。
事故やケガは当然ですが、食べ物の事故にも十分にお気をつけくださいね。

暑くなるとお子さんのかかりやすい
“腸管出血性大腸菌感染症” と言う病気があります。
“腸管出血性大腸菌感染症”は、お子さんがかかりやすい感染症の一つで、夏季に多発する傾向にあり、致死率の高い合併症を引き起こすこともあります。

“腸管出血性大腸菌感染症”は、大腸菌O157をはじめとする特定の大腸菌が引き起こす重篤な感染症です。
下痢や腹痛、嘔吐といった初期症状から始まり、最悪の場合は
“溶血性尿毒症症候群(HUS)”という致死率の高い合併症を引き起こすこともあります。

“溶血性尿毒症症候群(HUS)”とは、溶血性貧血、血小板減少、腎障害を3徴候とする、5歳未満の小児に多く見られる疾患で、とても重篤な病気の為、死亡するケースもあります。



しかし、一般の人々の間では、この “腸管出血性大腸菌感染症”があまり知られていないのが実情です。
多くの人は「単なる食中毒の一種だ」と考えたり、症状が一般的な胃腸炎と同じだと認識していることも少なくありません。
重症化するケースは稀だと思っている人も多く、予防法も手洗いなど基本的なことしか知らない人がととても多いようです。

“腸管出血性大腸菌感染症”は、感染力が非常に強く、わずか10個の菌でも感染が成立してしまう可能性があるのです。
一度感染すると爆発的な広がりを見せることも。

特に生肉や生野菜などの生食品には注意が必要です。
大腸菌O157は70℃以上の加熱で確実に死滅しますが、生野菜の場合、調理過程で菌が他の食材に二次汚染される危険性が高いのが問題です。
包丁やまな板、手などを介して、生野菜から他の食材に大腸菌が移る可能性があるのです。

また、症状が出た際は、早急に医療機関の受診がとても重要です。
下痢や腹痛などの初期症状は一般的な胃腸炎と見分けがつきにくいため、見逃されがちなのです。
適切な治療が遅れると重症化のリスクが高まります。

このように
“腸管出血性大腸菌感染症”は、決して軽視してはいけない脅威なのです。



当然のことながら、一般の人が「単なる食中毒」と見分けるには、大変に無理があります。
単なる食中毒だとしても、軽視をする事は大変危険です。
その為、少しでも兆候が見られれば、すぐに医療機関での診察をお願いします。

感染経路や症状、予防法などについて正しい理解を深め、日頃からの感染症対策に努め、楽しい夏をお過ごしくださいね。



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