こんにちは。
こだま堂の長峯です。
ちょっと前になりますが、テレビ番組で脱ステロイドでアトピーを治したと紹介され、皮膚科医からの反発があって謝罪する・・・というような出来事がありました。
私は番組を見ていないので、どういう内容だったかわかりませんが、そこまで大バッシングで大騒ぎすること
とちょっとびっくりしました。
脱ステロイドを推奨したのだったら、ダメでしょうけど、注意喚起もしつつ、こういう症例もありましたよ～って紹介くらいだったらイイと思うけどな。
大概の方は、病院でステロイド軟膏を処方されて、良くならないから脱ステロイドを選択したのでしょうから、正しい指導が出来ていなかった皮膚科医にも問題があるのに、その過程ををすっ飛ばしてバッシングするだけっておかしくないですかね
標準治療以外は全てダメ
みたいな風潮になってきて、漢方もどんどん風当たり強くなるんじゃないかな～
と、ちょっと心配です。
ちなみに、最近はステロイドでは改善が見られない難治性の患者さんに、生物学的製剤のデュピルマブというのも出てきているので、昔よりはだいぶ治療の幅が広がっていると思います。
個人的には、今まで広範囲を大量に強いステロイドを使ってきた方が、いきなりブツっとやめるのはコワイし危ないので、やめない方がいいと思ってますが、ステロイドで治まってるからイイやと頼りすぎてるのもコワイです。
うちの薬局に来る方はステロイドがイヤで相談に来る方が多く、時間はかかるけど、漢方薬だけ（または光線治療併用）で良くなるケースが多いので、使ってないのに再度ステロイドの使用を勧めることはまずありません。
でも、あまりにもかゆみが酷いとか、悪化するスピードの方が早い場合は、ステロイド軟膏も使ってもらって、使いながら漢方で体質改善して最終的にやめられた方もいらっしゃいます。
今のところ、それでステロイドがどんどん増えて悪化・・・というケースはありません。
ただ、中には大量に使ってきたステロイドをいったん中止することでしか良くならない症例というのもあるそうなので、そういう方は入院設備があって漢方も出してくれるような皮膚科を探した方がいいかもしれません。
あと、小児アトピーは、生まれてきたときに身体についている胎脂を洗い流してしまうと起こりやすい・・・という説もあります。
すぐに沐浴せずに、胎脂を洗い流さないようにしている病院も増えているそうです。（ドライケア）
動物は生まれてきた赤ちゃんを舐めるだけ・・・ですし。
ステロイドは結局諸刃の剣で、良い面、悪い面、使い方でどっちにも作用するのが難しい薬です。
標準治療は7～8割の方には効くんだけど、2～3割の人は上手くいかない・・・ってところではないでしょうか
上手くいかなかった人は他の方法を探るしかないですよね。
脱ステロイドしかないのであれば、それも選択肢も一つです。
でも、まずは他の方法も試してほしいかな～と思いますよ。