気象系51。会話文。パラレル。独自設定が色々と。1さんが丸っと敬語。成瀬さんのイメージ。たぶん続きます。
J禁、P禁、ご本人様筆頭に各種関係全て当方とは無関係ですのでご理解よろしくお願い致します。

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「ん……?」
「あ、おはようございます。体調はどうですか?」
「……誰……ここ、どこ。」
「教会です。私は司祭の大野と申します。」
「教会……?神父じゃ、ないの。」
「同じですよ。司祭というのは役職名なのです。日本では尊称として神父と呼ぶようですが。」
「へえ……っ、」
「起き上がるのはきついと思います。かなり殴られていらっしゃいましたので。おそらくは骨にヒビも入っているのでは、と。」
「医者に見せたのか!?」
「治療は私には出来ませんので。大丈夫です。守秘義務がございます。ですから興奮なさらないで。安静に。」
「……。」
「気持ち悪くはないですか?」
「体中いてえけどな。」
「大丈夫そうですね。1週間はひとりでベッドから降りないように。必要であれば私を呼んでください。」
「……聞かないのか。」
「何をでしょう?」
「……。」
「全ての懺悔は自主的に行われなければなりません。心から悔い改めるためには自ら動かなければならないのです。御霊を救うための試練として、神は最初にこの試練をお与えになった。ですからこちらから問う事はしませんよ。」
「……。」
「話したい、ということであればお聞きします。何時間でも、何日でも。ずっと、あなたの望むとおりに。」
「……そんな長話じゃねえよ。」
「はい。」
「別に、捨てられたってだけ。そんだけ。」
「そうですか。」
「……なんで言っちゃったんだろ。あーー、わかんね。寝る。」
「はい、そうしてください。私は水を替えて来ます。少し発熱がありますから。起きたら体を拭きますね。」
「なあ、あんた。……大野さん?」
「はい?」
「……。」
「……、大丈夫です。傍にいますよ。」
「……。」

「ん……。」
「おはようございます。体調はどうですか?」
「……マジでずっと居たのか。」
「居ると言いましたから。」
「ここってそんな暇なの?」
「ふふ。街はずれの小さな教会ですからね。中心部にある大聖堂の方が賑わっていますよ。宿る神は同じだというのに。」
「……。」
「ああ、すみません。愚痴のようになってしまいましたね、口が滑りました。忘れて下さい。体を拭きます、服を脱がせますね。」
「あんた、ひとり?」
「そうですね。ミサやバザーなどは信徒の方々のお力をお貸し頂いてはおりますが、それも週に1回、月に1回。そんなものです。その日以外は住み込みの私だけですね。」
「……。」
「ですからあなたはここにどれだけ居て下さっても構いません。」
「……オレがいたら、あんたもヤバい。だから動けるようになったら出てくよ。」
「何故です?」
「借金、背負わされてて、……探されてるから。」
「それなら尚、ここに居た方がいいです。」
「は?」
「怪我も治っていないうちに出ていくだなんて。すぐに捕まってしまいます。」
「けどあいつらに見つかったら、あんたのその華奢さじゃオレよりボコボコにされるって!」
「大丈夫です。」
「どこが!」
「私もあなたも何も悪い事はしていないので。」
「そんな理屈が通じるような相手じゃないんだって……!」
「大丈夫です。」
「大野さん!ってて!」
「ほら、興奮なさるから。安静に。」
「大野さん……。」
「落ち着くまで手を握っていましょうか。それとも頭を撫でていましょうか?」
「……どっちもいやだ。」
「ふふ、残念ですね。では代わりに大人しくしていてください。体、拭いちゃいますから。」

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