回想  荷造り | 染と呉服 京やの覚え書き

染と呉服 京やの覚え書き

染と呉服京やの三代目、猪上勝也と嫁のブログです。

おはようございます、勝也です。


呉服店の跡継ぎとして、呉服の道に進むために

京都の呉服問屋に丁稚小僧として入社したのが20数年前。


問屋さんでの仕事は

得意先が地方問屋さんでしたので

新入りは毎日ひたすら「荷造り」でした。


専用の段ボールの箱があり

反物は28反、32反がぴったり入るもの

絵羽物が10枚、20枚、30枚はいるもの

帯専用のものなど…。


先輩達が選んだ品物と伝票とを見比べて

品目と数を確認しながら箱に詰め

包装紙で包んでから紐で括ります。


少し慣れてくると

確認時に品物の生地や加工と価格を見るようになりました。

高額品はなぜ高いのか。廉価品はなぜ安いのか。

手の空いている先輩や専務や社長に聞きました。

始めは面倒臭がって嫌々答えてもらっていたのですが

数カ月もすると余談も含めて教えて下さるようになりました。


これで

新入社員の仕事としての「ただの荷造り」から

「面白い仕事」になったわけです。


さらに数カ月もすると

「これは高いが値打ちは少ない」とか

「この加工でこの価格は安い」とか

思うようになります。


また、

染屋さん機屋さんの特徴や

流通経路もよくわかってきます。


「あいつは何でも聞いてくる面倒なやつ」

というのが後日聞いた先輩たちからの私の評です…。


先輩たちはプロフェッショナルですので

全てが当たり前のことで

特別話すことではないと思っていたようです。


聞けば教えて下さった先輩たちでしたので

私にとってはラッキーだったと感謝しております。


丁稚小僧時代の3年間

私の後から入社する人はいませんでしたので

出張時以外はひたすら荷造りでした。


今でも荷造りは自分にとっては特技のひとつです。




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東京小平の着物専門店

http://kimono-kyouya.com




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