今回のお酒はこちらの『白老』です。

愛知県常滑市のお酒です。常滑市は日本六古窯のひとつ常滑焼の産地であり、中部国際空港もある東海の玄関口。
中部国際空港については前回記事にも少し触れてますね。

百二拾二號というのはタンクのことだとか。
澤田酒造様の最も小さいタンクであり、それを用いたスペシャルなお酒を造りたいということで世に出た銘酒。
知多の水を使った知多の「若水」ということは、この前の『生道井』と同じか。自家栽培と知多の環境をフルに駆使したドメーヌ的な作品づくりであり、この時点でもう悪い評価など付けられません。
では、飲んでみましょうか。
滋味深い味わいだなぁ
酸味がかなり強めです。含んだ途端に舌にじわりと焼きつけるかのように染み込みます。
味わいは甘味と苦味と渋みが6:2:2の割合で溶け合った濃醇な複雑味。これがなんとも独特で形容しがたい感じですが、不思議と美味いと感じてしまう味。少なくとも、フルーティーという言葉では説明になってない感じなのです。
注意深く味わってみます。収斂して切れるタイプで、余韻としてハーブのような香りも覗かせます。これは多分樽の効果か。オリエンタルでエキゾチックな風が吹いているかのよう。
これは堪らんなぁ。地酒としての約束と美味さをきちんと両立させています。
きっと常滑焼のぐい呑みとかで飲んだら最高なんだろうなぁ。愛知県にはまだまだこうした地酒が多く存在するというのか。
これは応援したい銘柄ですね!個人的にこの『白老』はこれから注目していきたいと思います。