🐱ヘブセドと読むヒエログリフ。セド祭を意味します。

 

🏃セド祭の走行儀礼(ジョセル王のレリーフ)

 

💎金・カーネリアン・ターコイズ・ラピスラズリを使用したジェド柱の装飾品

 

セド祭は、古代エジプトの祭りの中で重要な祭りの1つです。王の再生と復活のための祭りでした。王の在位30年目に第一回が実施され、それ以降は3年ごとにセド祭が繰り返されます。セド祭は、第一王朝にはすでに実施されていたことがわかっています。階段ピラミッドで有名なジョセル王のレリーフは、セド祭を行なっている場面を描いています。

 

セド祭は、王の体力と大地の活力との間に対応関係があったと考えられていたことから実施されました。王の肉体が衰えると、大地の活力も衰えるように、王の状態に大地が呼応すると考えられたわけです。そのため、衰えた王は死に、新しく生命力を身につけて再生・復活する必要があるとされました。従って、セド祭の前夜に王像の埋葬儀式が行われます。ここで王が儀式上仮に死ぬわけです。そして、セド祭当日には王が走ります。走れることが、王に儀式を行う力、つまり体力があることを意味しました。その後、上エジプトと下エジプトの2国の支配者として戴冠即位します。セド祭は、王の死から新しく生命力を身につけた王の再生・復活へと進み、最終的に王としての即位を儀式として行なっていたのです。

 

時代が経つにつれて、「大地の豊穣を祈願する儀式」や「ジェド柱の建立」など色んな儀式が加えられ、王位の更新祭から王の長寿を祝う祭りになっていきました。「ジェド柱の建立」は、ジェド柱を建てることによって、王の生命力の再生と復活を意味する儀式で、新王国時代から重要な儀式とされました。ジェド柱は豊穣・再生・復活を司るオシリス神の背骨とも考えられているため、その意味からジェド柱の建立は王の復活を意味したのかもしれません。

 

セド祭が変わっていった具体的な例としては、アメンホテプ3世やアクエンアテンのセド祭が挙げられます。アメンホテプ3世のセド祭では、王の池で水上行列が実施されました。また、ジェド柱を建立する儀式も行われました。アクエンアテンは、即位30年目ではなく、彼の治世の初期にセド祭を行なったようです。

 

 

*ジェド柱:安定を意味するシンボル。オシリス神の背骨?

 

参考にした主な文献

片岸直美, 畑守泰子, 村治笙子著; 仁田三夫写真『ナイルに生きる人びと』山川出版社、1997年。

関和明「古代エジプトにおける「セド祭殿」の建築形式について」『日本建築学会計画系論文報告集』第447巻、1993年、119-128頁。

吉村作治『古代エジプトの秘教魔術』大陸書房、1988年。

吉村作治『古代エジプトを知る事典』東京堂、2005年。

Wilkinson, T. (2005). The Thames & Hudson Dictionary of Ancient Egypt. London: Thames

& Hudson.

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