ワニのシンボルを自分の名前に導入することは、かなり古い時代から始まっていたと思われます。おそらくワニの強さにあやかるためでしょう。

 

 

最も古い例として、第0王朝(紀元前3200-3000年頃)のワニ王のセレク名が挙げられると思います。その詳細は不明のままなのですが・・。ハヤブサの神ホルスではなく、ワニをセレク(王名を囲む枠)の上にのせた王の称号は珍しいです。

 

個人の名前には、古王国時代(紀元前2686 -2160年頃)からワニの頭をしたソベク神の名前が導入されていました。例えば、古王国時代におけるサッカラのある階段ピラミッドで発見された器には、ヘムソベクという人の名前が記されています。彼はソベク神の神官だったかもしれません。ちなみに、ソベク神の神官は生きているワニを宝石で飾るという役割がありました・・・・!!私はワニが好きだけど、それでもそれはこわーい😂

 

後に、ワニは中王国時代(紀元前2055-1650年頃)の王権のシンボルとなり、ソベク信仰が重要になります。それは、ソベクネフェルやソベクホテプなど中王国時代後期の統治者の名前に反映されています。例えば、ソベクネフェルは「ソベク神の美」という意味の名前です。

 

🐱ソベクネフェルの名前

 

そして、新王国時代(紀元前1550 -1069年頃)になると、ソベク神はアムン神と融合してソベク=ラーになり、太陽神とみなされるようになりました☀️。アムン神は政治的な利権と結び付けられた神で、特に新王国時代に国家レベルでの政治・宗教に関わっていきます。古代エジプト人がソベク神を太陽神としてみなしたように、ギリシア人もソベク神とギリシア人の太陽神ヘリオスと関連づけていました。

 

ギリシア人にも取り入れられたほど、ソベク神は人気だったのですね👀!

 

参考にした主な文献

ジョージ・ハート著、近藤二郎監訳、鈴木八司訳『古代の神と王の小辞典2 エジプトの神々』學藝書林、2011年。

Wilkinson, T. (2005). The Thames & Hudson Dictionary of Ancient Egypt. London: Thames

& Hudson.

 

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