今日は、ホルス神にまつわるお守りについてキップスを取り上げます。
ウジャトの目の治癒の力が末期王朝時代(紀元前664-332年頃)には強調され、キップスの飾り板として人気になりました。
キップスは、新王国時代(紀元前1550 -1069年頃)からローマ時代(紀元前30-紀元後395年頃)において、危険な動物に噛まれることや、刺されたりすることから身を守ったり治癒するために使用された呪術的な石碑です。キップスに登場するホルス神は、ワニの上に立ち、ヘビやサソリなどの危険な動物をつかんでいる裸の子供として描かれます。
余談ですが、前回の投稿でホルス神の目は太陽と月を表すと書きました。ホルス神は天空の神だから、空にある2つの天体
が目になるのかなと思いました。自然や宇宙など森羅万象のエネルギーが、具体的な神様の姿にわかりやすくシンボル化されたのかもしれない。自然や宇宙に神を感じて大事にするって素敵だと思う😃
参考にした主な文献
マンフレート・ルルカー著、山下主一郎訳『エジプト神話シンボル事典』大修館書店、1996年。
Wilkinson, T. (2005). The Thames & Hudson Dictionary of Ancient Egypt. London: Thames
& Hudson.
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