日本でも馴染みの深いお守り!古代エジプトではどんなお守りだったのでしょうか?

 

古代エジプトのお守りは、アミュレットや護符と呼びます🌸。最も古いお守りは、新石器時代(紀元前8800-4700年頃)の終わりまで用いられた緑色の片岩のかけらで、死者の胸の上に置かれていたようです。バダリ期(紀元前4400-4000年頃)以降には、お守りは死者だけでなく生者のためにも作られました。そして、古王国時代(紀元前2686 -2160年頃)には、お守りに呪文(ヘカウ)が記されていきます。お守りは、王から庶民まで持参したアイテムで、その所有者が死んだら、来世で引き続き使用できるように墓にお守りが入れられました😃。

 

最も重要なお守りは、神や、動物、人体の一部分、王冠などの形をした護符とアンクやジェド柱の護符でした。その素材は、天然石や貴金属、貝殻や象牙、ファイアンス(たくさん作れて安価)などでした。

 

守護を意味するヒエログリフは「サ」です🐱。ベス神やタウェレト神が持つシンボルでもあります。サは、丸められて折りたたまれたアシを表しているようです。このヒエログリフは新王国時代において、他の護符の印(特にアンクとジェド柱)と共に描かれました。ちなみに、「サ」以外の守護を意味する言葉は、「メケト」、「ネへト」、「ウェジャウ」などがあって複数の呼び方がありました。

 

死者のためのお守りは入念に与えられました🥸。『死者の書』を見ると、呪文を唱えている際に、呪力を持つお守りが死者に備えられます。有名なツタンカーメンの墓にはなんと300以上のお守りがあり、しかもそのお守りの材料や置かれる場所が決まっていたようです。つまり、お守りの効果を発揮させるためにその素材や場所も意味があったのです。

 

参考にした主な文献

内田杉彦「古代エジプトの「お守り」」『明倫短期大学紀要』第16巻1号、2013年、10−17頁。

マンフレート・ルルカー著、山下主一郎訳『エジプト神話シンボル事典』大修館書店、1996年。

吉村作治『古代エジプトの秘教魔術』大陸書房、1988年。

Wilkinson, T. (2005). The Thames & Hudson Dictionary of Ancient Egypt. London: Thames

& Hudson.

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