🐱ホルス名が刻まれた石碑

ホルス名は、王が神として国を統治することを示唆する称号でした。ホルスは、翼を広げたタカ、もしくは隼を表す天空及び太陽を司る神です。そのため、ホルスの化身である王は太陽であり、天空でした。ちなみに、そのことから翼が生えた円盤が王室のシンボルとされました。

 

🐱ホルス名に用いられたセレクの語源(どっちもセレクと読む)

ホルス名に用いられたセレクは王宮ファサードを描いた王名枠のことです。実はこのセレクという言葉は、「(情報)を知らせる」という意味のセレクという言葉が由来になっています。このセレクの上にホルス神が描かれました。つまり、この王名枠はホルス神の化身である王が王宮に住んでいることを表しています。

 

🐱5000年前くらいのホルス名。絵がかわいい。

ホルス名のルーツはすでに先王朝時代後期であるナカダI I I期(紀元前3200-3000年頃)にありました!かなり古い時代です。

 

王がホルス神であることを示す称号でしたが、一時期別の神にとって代わった時もありました。第二王朝(紀元前2890 -2686 年頃)の後半に、ペルイブセン王が「ホルス名」の代わりに「セト名」を用いたのです。セトとは、ホルス神とは逆のイメージを持つ混沌と無秩序を司る神です。なぜセト名を用いたのでしょうか。

 

🐱ペルイブセン王のセト名。

 

また、次の王であったカーセケムイ王が「ホルスとセト名」を一時的に使用しました。おそらく、ホルス神を信仰する勢力とセト神を崇拝する勢力との間で王権争いが起こり、どちらの側も含めてエジプト全体の王権を回復し統治したカーセケムウイ王が「ホルスとセト名」を使用したと考えられているようです。

 

このようにホルス名は起源が古く、古代エジプト王とは何者であったのかを示しています。

 

参考にした主な文献

高宮いづみ『古代エジプト文明社会の形成』京都大学学術出版会、2006年。

松本弥『物語 古代エジプト人』文藝春秋、2000年。

マンフレート・ルルカー著、山下主一郎訳『エジプト神話シンボル事典』大修館書店、1996年。

Allen, J. P. (2000). Middle Egyptian: An introduction to the language and culture of hieroglyphs. Cambridge: Cambridge University Press.

Wilkinson, T. (2005). The Thames & Hudson Dictionary of Ancient Egypt. London: Thames

& Hudson.

 

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