週刊現代1月25日号の記事を紹介する。要点をまとめると次のようになる。

・  お茶が新型コロナウィルスにも効果を発揮する可能性が浮上している。

・  奈良県立大学の矢野寿一教授の研究チームが緑茶や紅茶、大和茶など市販のお茶10銘柄に新型コロナウィルスを混ぜる実験を行った。

・  「茶葉から淹れる紅茶」を1分後、10分後、30分後に、感染力を持つウィルスがどれだけ残っているかを検査した。

・  ウィルス混合から1分で感染力のあるウィルスの量が減少した。

・  お茶に含まれている何らかの成分によってウィルスの感染力が失われる「不活性化」が起きた。

・  さらに30分後には、ほとんどすべてのウィルスが人体に感染する力を失った。

・  緑茶でも商品によっては30分間で99%近いウィルスが不活性化した。

・  東邦大学医学部名誉教授の東丸貴信教授は「お茶に含まれるカテキンの効果です。コロナの表面には、細胞に侵入する際に使うトゲ(スパイク)が付いており、カテキンはこのスパイクに付着して感染力を奪うのです。この事実はインドのERA大学の実験でも明らかになっています」と答える。

・  市販の緑茶では商品ごとにウィルスを不活性化する力に差があった。

・  カテキン量の違いが実験結果の差になったと推測できる。

・  カテキンには副作用があり、お茶にはカフェインも含まれるので飲みすぎれば吐き気やめまいをもよおす。

・  お茶でうがいをするのがよい。

・  カテキンは熱いお茶の方が多く浸出する。

・  熱湯で淹れたお茶を冷ましてからうがいをするのがおすすめ。

・  東丸教授はカテキンの「抗酸化作用」について「コロナに感染すると、体内で炎症が起きて大量の活性酸素が発生する。これが血管や細胞を破壊し、重症化につながる。カテキンは活性酸素の発生を抑え、ウィルスが体内で広がるのを抑える力を持っています」と説明する。

・  さらに最新の研究では、カテキンは自然免疫力を担うNH(ナチュラル・キラー)細胞を活性化することも判明している。