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掛川市が男女ともに最もガン死亡率が低いという結果が示されました

更新日: 2015年12月14日

 

 

 

 厚生労働省が公表するH20-24人口動態保健所・市区町村別統計データを分析すると、日本国内人口10万人以上の市区において、掛川市が男女ともに最もガン死亡率が低いという結果が示されました。
 これまでのH15-19のデータでは、男性が2位、女性が1位という結果がでており、各種メディアから大変注目されましたが、最新のH20-24のデータでは男女ともに1位とさらに素晴らしい結果となっています。
 また、ランキング上位に静岡県内の市が名を連ねており、いずれもお茶の産地であることから、がん予防効果があるとされるお茶による影響の可能性が注目されています。

 

がん標準化死亡比(人口10万人以上の市区)

 

 

男性

女性

順位

地域

地域

1

静岡県

掛川市

77.3

静岡県

掛川市

79.0

2

東京都

杉並区

77.8

岩手県

花巻市

81.3

3

長野県

飯田市

79.2

長野県

飯田市

83.9

4

長野県

松本市

82.3

静岡県

磐田市

85.6

5

静岡県

藤枝市

82.4

静岡県

浜松市

85.6

6

沖縄県

浦添市

83.5

滋賀県

東近江市

86.5

7

静岡県

磐田市

85.1

愛媛県

西条市

86.9

8

静岡県

浜松市

85.1

広島県

廿日市市

88.0

9

東京都

目黒区

86.4

香川県

丸亀市

88.3

10

千葉県

我孫子市

86.5

山口県

山口市

88.5

厚生労働省 H20-24人口動態保健所・市区町村別統計第5表

標準化死亡比とは

 死亡率は年齢によって大きな違いがあることから、異なった年齢構成を持つ地域別の死亡率をそのまま比較することは適切ではありません。
 そのため、基準となる死亡率を対象地域にあてはめた場合に想定される死亡者数を算出し、実際の死亡者数と比較することで、他の地域と比較ができるようにした値が標準化死亡比です。
 算出方法等の詳細は下記のURLをご覧ください。 

·  標準化死亡比について(厚生労働省)

 

掛川市 掛川スタディのとりくみ(平成23年で終了)

現在、国内のメタボリック症候群・予備群該当者は2,000万人いると言われ、日本人の約3分の2が生活習慣病で亡くなっている。また、世界の糖尿病患者は2.3億人といわれ増加の一途をたどっている。そのような中で緑茶の抗動脈硬化作用が多くの動物実験から示されるなど緑茶の健康機能が注目されつつある。
 しかし、人を対象とした証拠は少なく、緑茶の効能は科学的には確立されていない。掛川スタディは、緑茶の健康機能について人を対象とした科学的根拠を集め、緑茶のどのような品種が最も効果があるかを解明し、新食品を開発することを目的に実施するものです。

 

·  世界をマーケットにした茶業振興 

·   人々の健康向上に寄与

1 各研究者における研究実績

東北大学では大規模コホート研究によって、緑茶摂取により循環器疾患死亡リスクが有意に低下することを発見した(JAMA2006:米国農務省にて招待講演2007)。   

掛川市立総合病院では、C型肝炎のインターフェロン治療に緑茶を併用し治療効果を高めている。

野菜茶業研究所では、抗アレルギー作用のある茶品種を用い、飲食品、スキンケア商品を開発した。

茶カテキン類の脂質代謝改善効果、糖尿病改善効果が動物実験で示唆されている。 

掛川市では先行試験として2008年に『やぶきた』の吸収率試験、生活習慣病予防効果の検証のための試験を実施した。

 

2 緑茶生産地の健康状況

 掛川市など県西部地域では住民の死亡率(全死因SMR)が静岡県の中でも低く、健康的な地域となっています。一因として、国内有数の緑茶生産地である静岡県の中でも生産量が多い地域であるため、緑茶(リーフ茶)の飲用が健康に影響を与えているということが、考えられます。

 

 

緑茶研究シンポジウム 緑茶の可能性を極める

 7月30日(土曜日)生涯学習センターで行われた『緑茶研究シンポジウム』において、緑茶の生活習慣病予防研究『掛川スタディ』の研究経過の報告が行われました。
 研究総括者の東北大学 栗山進一教授は、基調講演で「日本茶の効能を世界に発信するためには、科学的なデータの積み重ねが必要。研究規模を広げて取り組んでいきたい」と研究への協力を市民に呼びかけました。また、進められてきた研究については、「緑茶カテキンは摂取量とともに、吸収率を上げる工夫が必要」、「緑茶はビタミンAや牛乳と同時に摂取することで、カテキンの体内への吸収を良くする傾向があった」などの報告がありました。
 引き続き実施している研究のなかで、今後さらなる情報発信が期待されます。