​息子(中高一貫校に通学する、高1)とその母の、家庭学習記録です。
学校と同じスピードなので、公立より1年ほど先取りしています。


◎小6夏

7月にはまた、娘はやる気を失っていった。
楽しそうに通っていた日能研にも行きたがらなくなった。
後から知ったが、仲良くなった友達がみな、6月のクラス分けで他のクラスに移動してしまい、ぼっちになってしまったためだったらしい。

ここで私は大失敗をした。
元気のなくなった娘を励ましたいと、滑り止めにと考えていた学校の過去問を解かせ、合格最低点をかなり上回ってしまった。

しかも、万一、全て落ちてこの学校に進学した時に劣等感を抱かせないように、この学校の良さを娘にプレゼンしてしまった。

この学校のカリキュラムは秀逸であると思うので、中学校選びの一例として、ご紹介したい。

その学校は、大学入試の、特にAO入試に特化したカリキュラムを組んでいた。

*英語の授業 週13コマ 
公立中の3倍!
*中1から作文演習→中3で日本語の小論文作成
*クラス対抗英単語選手権を開催 
イベントにする事で、みんなで楽しむ。女子は『みんなで』が大切。
(偏差値の低い学校なので、中受で少なからず自尊心が低下している)生徒に『できた!』を味わってもらう。
英語は単語力が大切。
*英語習得度別クラス(算数も)
*高1インタークラス
ロンドン大学短期留学コースと10ヶ月留学コースに分かれる
1ヶ月半の留学で、英語で作成し直した論文を添削指導してもらう

中学1年から小論文に向けて文章を書く練習を始め、中学校というより英語塾?というほど英語の勉強をし、論文は引用する文献も全て英語で書かれたもので、ロンドン大学で指導を受けたもの
これならうちの娘でもAO入試で勝てそうデレデレ

私に説明してくれた卒業生のお姉さんは、上智大学の法学部の国際関係法科に合格されたそう。
公募推薦の条件は
◯評定平均4.0  
◯英検 準1級
などであった。

(そして、「調査書」「自己推薦書」「レポート等特定課題」による書類審査と、「学科ごとの個別テスト」および「面接」との総合的評価で合否が決まるとのことであった。)

娘は成長したところで、満遍なく勉強できる国公立タイプではなく、集中して得意で好きなものを学ぶタイプだろう。
国語は得意だし、英語のリスニングはいけるし、あとは英語の文法と社会を学べば良い、私立文系に絞るべきだと思った。

だが、今やAO入試、推薦入試、付属が6割、一般入試は4割の時代である。

1.まず指定校推薦を狙う
2.ダメならAO
3.ダメなら一般入試←これ4割

今はこんな風に受験しているらしい。

だとすると、偏差値の高くない、指定校推薦をたくさん持ってる伝統校か、AO入試に特化している学校(またはその両方がある学校)が、大学への近道のお得な学校ではないかと考えた。
ここまでは正しかったように思う。

そして選んだ上記の学校の過去問を易々とクリアしたことで、娘は頑張って勉強するモチベーションを失った。

私は娘を安心させることで、気持ちを安定させ、勉強に取り組みやすくさせるつもりだった。
勉強しない本当の理由は、『塾でぼっちが辛い』であったのに、見当違いも良いところだ。
「塾も嫌だし、もう、ここでいいや。今までこんなに頑張らなくてもよかったのかな。」
そう思っても仕方がない。

行きたくない塾での夏期講習は、とても効率の悪いものとなり、どんどん成績は下がっていった。

そしてまた、私はさらに失策を重ねてしまった。