あの衝撃的な「iPhone」発表のプレゼンテーションから早10年。
iPhoneの誕生は書籍を上梓するきっかけになるなど、私のライフスタイルの変化に大きな影響を与えた出来事でした。
(写真は初めての著書「手帳なんていらない 〜ソーシャルネットワーク時代の情報整理術」のカバーです)
この記念すべき日に「iPhone」の10年の軌跡と自分自身を振り返ってみたいと思います。
2007年:初代iPhone誕生
Apple初の携帯電話「iPhone」が発表されたのは2007年1月9日。
スティーブ・ジョブズによるデモンストレーションで最も画期的だったのは、ほぼ全面がタッチスクリーンの「マルチタッチディスプレイ」です。
今では当たり前になったデザインですが、大きな画面と丸いボタンがひとつだけしかない端末をいったいどう操作するのか、まったく見当がつきませんでした。
画像出展:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Original_iPhone_docked.jpg
パソコンの機能が、指の画面タッチだけで操作する手のひらサイズの端末にすっぽり収まったわけですが、発売された2007年6月当時はまだ世の中は2G通信の時代。残念ながらiPhoneが十分にその機能を発揮するには厳しい環境でした。
また、他の携帯端末と比較してカメラ機能が弱いことも指摘されていました。
2008年:iPhone3G
翌年Appleは「iPhone3G」を発売。
それまで日本から指をくわえて見ているだけだったのが、遂に7月11日、ソフトバンクが国内でiPhoneの発売を開始し、間もなくして私も「iPhone3G」を使いはじめました。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone_3G.png
メールやカレンダーをクラウドで一元管理するなど情報管理の効率化を図り、TwitterやFacebookを使って情報を発信し始めたのもこの頃です。
Appleがアプリのプラットホーム「App Store」を開設したため、自分で好きなアプリを選んでダウンロードできるようになったことも画期的でした。
2009年:iPhone3GS
「iPhone 3GS」のリリース時には、ブラックの他にホワイトカラーが発売されたのが魅力的でした。(もちろんゲット)
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone3GS.JPG
初代iPhoneよりも処理速度が2倍向上し、ビデオ撮影機能も追加されます。
私の周りにも徐々にiPhoneユーザーが増え、中目黒のオフィスで便利アプリの情報交換や、ソーシャルメディアが普及したあとの未来を語り合う会「中目黒サロン」を不定期で開催するようになりました。
2010年:iPhone4
従来はプラスチック製の筐体でしたが、「iPhone4」には前面、背面ともにガラスが採用され、美しい輝きを放つ端末が出来上がりました。
他のメーカーからもiPhoneを意識したスマートフォンが数多く発売されるようになります。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Iphone_4G-3_black_screen.png
前面にもカメラが搭載され、FaceTimeを使ってテレビ通話ができるようになります。
私自身はiPhoneで情報収集、情報管理をするデジタルライフスタイルをすっかり確立し、そのノウハウをスマートフォン初心者にわかりやすく紹介する本「手帳なんていらない 〜ソーシャルネットワーク時代の情報整理術(かんき出版)」を上梓する機会に恵まれました。
2011年:iPhone4S
音声アシスタントSiriを搭載した「iPhone4S」が発売。
ソフトバンクに加え、auからもiPhoneが販売されるようになりました。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone_4S_No_shadow.png
しかしこの年、iPhoneの生みの親スティーブ・ジョブズがついに亡くなります。長年のAppleファンにとっては自国のリーダーを失うような悲痛な出来事でした。
日本では東日本大震災が起こり、情報伝達のためのツールとしてスマートフォンやソーシャルメディアの重要性が見直されました。
2012年:iPhone5
ジョブス亡き後、ティム・クックが「iPhone5」を発表。
スクリーンサイズが3.5インチから4インチに拡大されより縦長のデザインになりましたが、従来よりも薄くなり、本体重量は20%以上も減量されました。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone5black.png
Lightningケーブルの採用、LTEへの対応など、iPhone4Sと比較して大きな変化が見られました。
2013年:iPhone5s/5c
「iPhone5s」から指紋認証機能「Touch ID」が採用され、センサーでロック解除ができるようになりました。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone_5s.png
また、世界初の64bit対応のA7プロセッサが搭載され、PCやゲーム機並のグラフィック処理速度を実現。
そしてついにNTTドコモからもiPhoneが販売されます。
ラインナップにはゴールド色が追加され、入手が困難な状況が続いたため、発売当初はオークションサイトで高額で取引されていました。
2014年:iPhone6、iPhone6 Plus
「iPhone6」はバッテリーの持ちが大幅に改善され、容量も最大128GBに拡大。
画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:IPhone6_silver_frontface.png
スクリーンサイズは4インチから4.7インチ(Plusは5.5インチ)にさらに大きくなり、全体に丸みを帯びたエレガントなデザインになりました。
この年Facebookはサービス開始から10周年を迎えています。
2015年:iPhone6s、iPhone6s Plus(Apple Watch)
デザインはiPhone6とあまり変わらない「iPhone6s」ですが、3D Touch機能が搭載されました。
それによってホームスクリーン上のアプリアイコンを強く押すとアプリの簡易的な操作が可能になる「クイックアクション」が可能になりました。
画像出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Iphone_back.jpg
カラーラインナップには女性ユーザーを意識したローズゴールドが登場。
この頃スマートフォンやソーシャルメディアが普及する中、情報漏えいやマナーなどのトラブルが問題視されてきました。
そういったITオンチを克服するためのマンガ連載をかんき出版のウェブサイトで連載し、翌年は書籍「マンガでよくわかる大人のSNS入門 ITオンチ脱出大作戦(かんき出版)」を出版しました。
2016年:iPhone7、iPhone7 Plus(iPhoneSE)
従来のカラーに加え、マットなブラックが登場。
外見はiPhone6から大きく変わっていないものの、日本国内ではFelicaが使えるようになり、SuicaやQUICPay、iDなどに対応しました。
画像出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/IPhone_7#/media/File:IPhone_7_Jet_Black.svg
また背面カメラが2つになり、防水、防塵機能を導入するなど機能が大きくバージョンアップしています。
2016年はIoTの時代に製品やサービスをどうプロデュースすれば良いのかをわかりやすく紹介した共著「はじめてのIoTプロジェクトの教科書(クロスメディアパブリッシング)」を出版する機会に恵まれ、私自身がモノづくりを考える上でとても良い勉強になりました。
2017年:?
10周年を迎えた2017年は、高速充電などの機能を備えバージョンアップした「iPhone8」の発売も噂されています。
しかしこの先、私たちは日常生活で意識しなくともいつでもインターネットに繋がるようになり、スマートフォンすら必要としなくなるでしょう。
この10年の節目にAppleが「iPhone」に替わるどんな製品を構想しているのか。
そしてそれによって私たちのライフスタイルがどのように変わっていくのか、次の10年が今から楽しみです。