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「のだめカンタービレ」のドラマ版DVDを職場の人から借りて見ている。
きっかけは新春スペシャル。その面白さにすっかりハマってしまい、今まで通してみた事がなかったドラマ版を見ようと思い立った。
今更ながら(^^;クラシックがこんなに身近に楽しめるドラマがあったなんて!
コミックの原作は読んでいないが、オーバーリアクションなパフォーマンスをドラマの演技にも取り入れ、コミカルな要素を演出しながらも、登場するクラシック曲や演奏は本場そのもの。

明日の音楽家を夢見る若者達が集う音大という舞台設定もストーリーを面白くしている。青春学園モノ的な要素がある。
そこに描かれているのは完成されたプロ演奏家ではなく、夢と現実の狭間で葛藤しながら生きていく学生達の姿。彼らの生き方に共感できる部分もからこそ、普段クラシック音楽に馴染みのない人にも惹きつける力がこの「のだめカンタービレ」にはあるんだと思う。普段見れない音大の裏側や人間模様が垣間見れるのも貴重だ。

そして何より指揮者になる事への大いなる野望を持ったイケメン「千秋真一」と、彼に好意を寄せる野田恵こと「のだめ」の存在。ヒーローとヒロインの微妙な人間関係が「千秋真一」のカリスマ的存在を一層際立たせ、クラシック音楽が“血の通った熱い”音楽として聴こえてくる。これまで表立って知られることのなかった指揮者の役割や仕事ぶりにもスポットをあてているから興味深い。

このドラマを見て、自分なりに注目している事が2つある。
ひとつは、「のだめカンタービレ」は日本のアーティストの活性にも貢献してくれたこと。
番組のオープニングとエンディングのベートーヴェンの交響曲第7番ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」東京都交響楽団の演奏だし、千秋真一の演奏吹き替えは今や大ブレイク中の若手ピアニスト、清塚信也氏によるものだ。音楽監修として関わった、N響の首席オーボエ奏者で指揮者としても活躍中の茂木大輔氏の力も大きかったと思う。

もう一つは劇伴の選曲の多彩さ。一部服部隆之氏によるオリジナル曲も含まれるが、基本は全てクラシック曲。誰もが知っている名曲から、クラシック通もうーんと唸らせるマニアな曲までさまざま。登場人物の役者の華やかさの一方で、このドラマを担当したサウンドコーディネーターの手腕による部分はすごく大きかったように思う。
現にベートーヴェンの交響曲第7番やガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」のメニューのあるコンサートのチケットの売れ行きも、このドラマの影響で良くなったとニュースで聞いた事がある。

そんな「のだめカンタービレ」の陰の主役でもあるドラマの使用曲にスポットをあててみたい。

ただ今、第7話まで鑑賞中!