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今日の横浜は天気は良かったものの、朝はまだどことなく寒い。そんな夜にジャズを聴きに念願のモーション・ブルー・ヨコハマへ。ブルーノート東京は既に4~5回足を運んだ事はあるものの、横浜市民でありながらモーション・ブルー・ヨコハマにはまだ一度もなかった。

モーション・ブルー・ヨコハマは人気スポットの赤レンガ倉庫内にあるライブハウス。強みは場内から海と夜景が眺められる横浜ならではの立地だろうか。そのおしゃれな雰囲気に一度は行ってみる価値は充分にある。

そのモーション・ブルー・ヨコハマに日本の生んだ世界のジャズトランペッター、日野皓正がクインテットで登場。これまでテレビでしか見た事がなかった自分にとって、正に度肝を抜かれるジャズ体験だった。

日野皓正の演奏を一言でいうと、ラッパの先からビームが出てる!、そんな印象だ。演奏開始早々、すぐさま場内は日野ワールドに。ハイトーンのビームが耳をかき鳴らす。吹き手の表情もリアルに伝わってくる。頬をふくらませて吹く彼独特の姿が、今まさに、目の前で展開されているのだ。

自分もトランペットの経験があるだけに、いかにハイトーンを出すのが大変かを知っている。それにしても、すごい瞬発力と持続力。ジャズトランペッターは体力なしには務まらない。加齢をものともせず、頬と首の筋肉、厚い胸板がそれを物語っていた。

一方、印象に残るシーンがあった。ドラマーは何と16歳!今回の公演が日野皓正クインテットでの初デビューという。南国の島育ちというだけに、肌で感じてきたであろう大自然のビートが炸裂していた。日野のような大ベテランには世代を超えた若手との共演がよく似合う。将来有望な今後の活躍に期待したい。

80分あまりのライブは一気に終わる。熱気で心も熱くなったからだろうか、外に出ても暖かく感じた。生で聴くジャズは奏者の表情やその場限りのアドリブを会場の雰囲気と共に味わえるのが醍醐味だ。ジャズを聴いて新たな活力が沸いてくる、そんな夜だった。