以前、「カフェ・バッハ」のコーヒーを本ブログでエントリーしたが、今回はここ数年、「こだわりの挽きたてクラシックカフェ」一押しのコーヒーショップと豆について綴ってみたい。
そのコーヒーショップとは、東京・世田谷を中心に展開している「珈琲工房HORIGUCHI」(堀口珈琲:上の2枚の画像は狛江店で味わった際の一コマ)。カフェ・バッハと同じく、雑誌を通じてその名を知った東京発の有名店で、世界中の農園から届けられたスペシャルティコーヒーの専門店に出会ったおかげで、産地や農園毎の豆の違いを楽しむという、ストレートコーヒーならではの醍醐味を教えてくれた。
既に何種類もの堀口珈琲の豆を試して自分なりのベストコーヒーを模索してきたが、現在のマイベストビーンズは、中央アメリカ・コスタリカ共和国の「ラ・ピラ農園」で生産された豆(画像下:左)。堀口珈琲の強みは、オーナー自らが直接現地の農園と提携している事であり、それゆえのこだわりを感じさせる。堀口珈琲のホームページをのぞくと、生産者の顔や農園の様子が掲載されているが、これらの丁寧な解説も、現地の豆を味わっているという実感と、購入への安心につながっている。
この豆のポイントは、フレンチローストによる酸味とコクの絶妙なバランス感。飲んだ時にクセがなく、すっと入ってきて、純度の高さを感じる。コーヒーは朝の目覚めに飲む事が多いが、このコスタリカ「ラ・ピラ農園」産の豆が、ストレートコーヒーの中でもお気に入りで、もっぱら最近はこれが定番となっている。飲み方は、ペーパードリップだが、豆にこだわると、器具にもこだわりたいところ。本クラシックカフェでは、堀口珈琲で使用され、店内でも販売されている堀口珈琲オリジナルの「KONO式名門ドリッパー」と、「KONO式円すいペーパー」(いずれも画像上:右)を採用して、豆の旨味を余す事なく引き出している。
自分にとってのお気に入りのコーヒーに出会う過程は、同じ産地(曲目)でも農園や専門業者(各々アーティスト)によって風味(演奏)が異なるように、お気に入りのマイベスト盤と出会う過程にも似ている。コーヒーを片手にクラシックやジャズを聴くひとときはまた格別なものがある。マイベストコーヒーの旅はこれからも続きそうだ。