ここ最近は通勤時もi-podではブラスバンド浸けな毎日となった。先日エントリーした「アートフリーダム・ブラスバンド」の演奏会で、その後、団の代表の方より嬉しいコメントも頂き、改めてブラスバンドの魅力に開眼したような気がした。前回に引き続き、今回も自分にとって欠かせないブラスバンドのアルバムから、グライムソープ・コリアリー・バンドの愛聴アルバムを。ちょうど1997年に映画「ブラス!」を見た直後に購入した一枚で、グライムソープ・コリアリー・バンドにとってはCHANDOSレーベルへのセカンド・アルバム。演奏者と曲目は以下の通り。(画像上:ジャケット裏表紙より指揮者のピーター・パークス少佐とバンドのメンバー、画像下:ジャケット表紙)
アルバム「Grimethorpe」
ピーター・パークス少佐指揮
ギャリー・カット指揮(①⑦⑧⑨のみ)
グライムソープ・コリアリー・バンド(以下、GCBと表記)
(1996年11月9・10日録音、Dewsbury Town Hallにて収録、CHANDOS輸入盤)
①行進曲:デス・オア・グローリー
②アダージョ(「アランフェス協奏曲」)
③パーセル・ヴァリエーションズ
④From the Shores of the Mighty Pacific
⑤アブ・ハッサン序曲
⑥ザ・ラーク・イン・ザ・クリア・エア
⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)
⑧ベニスの謝肉祭
⑨リバーダンス
⑩It's Alright
⑪行進曲:バーナムとベイリーのお気に入り
⑫Isaiah 40
今回もクラシック系とポピュラー系の2つに大きく分けてみたい。
<クラシック系>
ブラスバンドといえばまずはマーチ。①行進曲:デス・オア・グローリーは映画「ブラス!」でも使用されていた曲。⑪行進曲:バーナムとベイリーのお気に入りはそのノリの良さで吹奏楽でも演奏される機会の多い人気曲だ。
続いては純クラシック曲を。ウェーバーの⑤アブ・ハッサン序曲、レスピーギの⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)は、ブラスバンド版でも全く違和感なく聴けるのが素晴らしい。ハーモニーの統一感を得られやすい同属楽器ならではの特長でもあるのだろう。特に⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)はオケ曲と変わらない迫力あるサウンドに驚かされる。ここでは通常柔らかなコルネットの音色もトランペットと同様の勇ましいサウンドで迫ってくる。
各パートのソロが堪能できる曲も。②アダージョ(「アランフェス協奏曲」)はスペインの作曲家、ロドリーゴの代表作で、ここではフリューゲル・ホルンによってギター・パートが奏でられている。①②を冒頭にもってきたのも映画を意識しての事なのだろう。
④From the Shores of the Mighty Pacificでは当時のプリンパル・コルネットの名奏者、リチャード・マーシャルの名ソロが聴けるのが嬉しい。⑥ザ・ラーク・イン・ザ・クリア・エアは先日のアート・フリーダム・ブラス・バンドでも演奏されていたウェールズ地方の愛唱歌。英国の素朴な田園風景が思い浮かぶような、ほのぼのとした気持ちになる演奏だ。テナー・ホルンの音色がこの曲にぴったり。
クラシック系の最後はブラスバンドならではのオリジナル曲を。③パーセル・ヴァリエーションズは16世紀英国の大作曲家、ヘンリー・パーセルの没後300年を記念して1995年に作られた曲で、パーセル作品の旋律がモチーフとなった曲。演奏時間13分を超える難易度の高い変奏曲に仕上がっている。
⑫Isaiah 40も13分を超える演奏時間。しかもブラスバンド個々の団体及びプレーヤーのテクニカル面が全て試される超難曲!1996年10月のロイヤル・アルバート・ホールでの英国ナショナル・チャンピオンシップでの課題曲という事で、この曲がアルバムのトリに収録されているのも納得できるような気がする(^^; おそらく、GCBも出場した直後の録音で、本場英国での現状のブラスバンドのハイレベルな世界を垣間見ることができる。
<ポピュラー系>
最大の聴き所は⑨「リバーダンス」。ケルティックブームの火付け役ともなった曲で、自分が「リバーダンス」を初めて知ったのはこのGCB版だった。以前、キース・ロックハート&ボストン・ポップスでのオケ版のCDでも聴いた事があるが、通常ヴァイオリンと同種のフィドルでのパートをここではコルネットで演奏。フィドル・パートをいともたやすく吹きこなしてしまうGCBのコルネットセクションと、パーカッションの迫力あるサウンドが圧巻!…生で聴けたら、きっと熱狂したに違いない!
⑩It's Alrightでは、コール・ポーターの小品をGCBの4人のトロンボーン奏者によるカルテットの妙技で、ジャジーな雰囲気が味わえるのも嬉しい。
アルバム「Grimethorpe」
ピーター・パークス少佐指揮
ギャリー・カット指揮(①⑦⑧⑨のみ)
グライムソープ・コリアリー・バンド(以下、GCBと表記)
(1996年11月9・10日録音、Dewsbury Town Hallにて収録、CHANDOS輸入盤)
①行進曲:デス・オア・グローリー
②アダージョ(「アランフェス協奏曲」)
③パーセル・ヴァリエーションズ
④From the Shores of the Mighty Pacific
⑤アブ・ハッサン序曲
⑥ザ・ラーク・イン・ザ・クリア・エア
⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)
⑧ベニスの謝肉祭
⑨リバーダンス
⑩It's Alright
⑪行進曲:バーナムとベイリーのお気に入り
⑫Isaiah 40
今回もクラシック系とポピュラー系の2つに大きく分けてみたい。
<クラシック系>
ブラスバンドといえばまずはマーチ。①行進曲:デス・オア・グローリーは映画「ブラス!」でも使用されていた曲。⑪行進曲:バーナムとベイリーのお気に入りはそのノリの良さで吹奏楽でも演奏される機会の多い人気曲だ。
続いては純クラシック曲を。ウェーバーの⑤アブ・ハッサン序曲、レスピーギの⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)は、ブラスバンド版でも全く違和感なく聴けるのが素晴らしい。ハーモニーの統一感を得られやすい同属楽器ならではの特長でもあるのだろう。特に⑦アッピア街道の松(「ローマの松」)はオケ曲と変わらない迫力あるサウンドに驚かされる。ここでは通常柔らかなコルネットの音色もトランペットと同様の勇ましいサウンドで迫ってくる。
各パートのソロが堪能できる曲も。②アダージョ(「アランフェス協奏曲」)はスペインの作曲家、ロドリーゴの代表作で、ここではフリューゲル・ホルンによってギター・パートが奏でられている。①②を冒頭にもってきたのも映画を意識しての事なのだろう。
④From the Shores of the Mighty Pacificでは当時のプリンパル・コルネットの名奏者、リチャード・マーシャルの名ソロが聴けるのが嬉しい。⑥ザ・ラーク・イン・ザ・クリア・エアは先日のアート・フリーダム・ブラス・バンドでも演奏されていたウェールズ地方の愛唱歌。英国の素朴な田園風景が思い浮かぶような、ほのぼのとした気持ちになる演奏だ。テナー・ホルンの音色がこの曲にぴったり。
クラシック系の最後はブラスバンドならではのオリジナル曲を。③パーセル・ヴァリエーションズは16世紀英国の大作曲家、ヘンリー・パーセルの没後300年を記念して1995年に作られた曲で、パーセル作品の旋律がモチーフとなった曲。演奏時間13分を超える難易度の高い変奏曲に仕上がっている。
⑫Isaiah 40も13分を超える演奏時間。しかもブラスバンド個々の団体及びプレーヤーのテクニカル面が全て試される超難曲!1996年10月のロイヤル・アルバート・ホールでの英国ナショナル・チャンピオンシップでの課題曲という事で、この曲がアルバムのトリに収録されているのも納得できるような気がする(^^; おそらく、GCBも出場した直後の録音で、本場英国での現状のブラスバンドのハイレベルな世界を垣間見ることができる。
<ポピュラー系>
最大の聴き所は⑨「リバーダンス」。ケルティックブームの火付け役ともなった曲で、自分が「リバーダンス」を初めて知ったのはこのGCB版だった。以前、キース・ロックハート&ボストン・ポップスでのオケ版のCDでも聴いた事があるが、通常ヴァイオリンと同種のフィドルでのパートをここではコルネットで演奏。フィドル・パートをいともたやすく吹きこなしてしまうGCBのコルネットセクションと、パーカッションの迫力あるサウンドが圧巻!…生で聴けたら、きっと熱狂したに違いない!
⑩It's Alrightでは、コール・ポーターの小品をGCBの4人のトロンボーン奏者によるカルテットの妙技で、ジャジーな雰囲気が味わえるのも嬉しい。