実家に帰省の折、実に懐かしい手記が書棚から見つかった。自分が中学卒業前に作成した絵と文章で、敬愛していたマエストロ、ブルーノ・ワルターの事を12ページに渡って綴っている。当時、高校受験が終わった時期で、受験勉強から解放されてほっとしていた事もあったのだろう、稚拙な文章ながら、一中学生の、ワルターへの熱い想いは、我ながら驚かされるものがある。手記は以下の構成となっていた。
・在りし日のブルーノワルター像(似顔絵)
・永遠の巨匠ブルーノ・ワルターとの出会い
第一部:「ワルターとの出会い」
第二部:「コロンビア交響楽団について」
第三部:「レコードの中のワルター」
第四部:「ワルターの生涯」
今回、執筆から20年以上が経過し、マイドキュメントとして、紙以外の媒体に残そうと思った事や、来年2012年がブルーノ・ワルターの没後50年にあたる事から、記録の意味合いで本ブログに掲載を考えた。当時、自宅にはパソコンはあったものの、インターネットはまだ存在しなかっただけに、自分が手書きで書いた文章をネット上にエントリーするなどまさか知る筈もなかった。
また、ブルーノ・ワルターの似顔絵は、当時から所有していたCDジャケットから模写したもの。今眺めても、我ながら雰囲気は満点。ワルターのサインまで模写していただけに、ワルターの想い入れが窺える。今は全く描く機会すらないが、幼い頃から絵日記や自己流の漫画を描いていただけに、絵は得意だった。そんな性格は中学の担任も感じてくれていたようで、中学卒業文集の表紙絵を任されたのも懐かしい思い出だ。
本ブログへの掲載にあたり、誤字脱字は修正したが、当時の筆記体をそのまま残すため、漢字表記や句読点は原文のままにした。いわば中学生の私的な日記といえるものだけに、勝手気ままな文章である事を予めご容赦願いたい。中学生だった自分のワルターへの想いが、この場を通じて少しでも伝われば幸いだ。