昨年2023年はセルゲイ・ラフマニノフ生誕150年だった。
世の中を見渡すと2020年に始まったコロナ禍も落ち着き(2023年5月8日より「5類感染症」に移行)、コロナ禍前の日常的な生活をすっかり取り戻している。
そんな中、2023年にクラシック界で最も演奏された作品の一つがアニバーサリーイヤーを迎えた作曲家、ラフマニノフといえるだろう。
自分自身、2023年は一年を通じてラフマニノフ作品をよく聴いていたのを思い出す。
今回改めて2023年(一部2024年分も含む)に聴いたラフマニノフ作品をアーティスト別・ジャンル別に鑑賞日と鑑賞時の一言感想コメントを添えておきたい。今もクラシックファンを魅了し続けるラフマニノフの生誕150周年を祝うと共に、これからも愛聴していきたい。
【ピアノ協奏曲】■ジョン・オグドン plays ピアノ協奏曲第2番

ラフマニノフのジャスト生誕150周年となる2023年4月1日にロジェストヴェンスキー指揮 ロンドン交響楽団との共演盤で聴く。第3楽章のエンディング部のホルンの咆哮が感動を盛り上げてくれる(23年4月1日記)
■ジョン・リル plays ピアノ協奏曲第4番

ラフマニノフのピアノ協奏曲、(Webページに某ピアニストの)密かな一推しコメントのあった第4番をジョン・リルのピアノ、尾高忠明指揮 BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の共演盤で聴く。
今まで第4番はほとんど聴いてなかったので、まるで新曲を聴くかのように新鮮。ラフマニノフの新たな魅力を知る(23年4月5日記)
■ジャン=ベルナール・ポミエ plays ピアノ協奏曲第2番

フランスのピアニスト、ジャン=ベルナール・ポミエのピアノ、ローレンス・フォスター指揮 ハレ管弦楽団との共演盤で聴く。
まさに名演!ポミエの紡ぎ出す煌めきのある音と流麗な演奏に惹かれる。オケも鳴りっぷりが良く好サポート。こんな名盤が存在していたとは!(23年7月16日記)
■ギャリック・オールソン plays ピアノ協奏曲第2番

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と共に1970年ショパンコンクールの覇者、ギャリック・オールソンとネヴィル・マリナー指揮 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズとの共演盤で聴く。オールソンのスケールの大きな演奏とベーゼンドルファーの響きも堪能できる名盤(23年8月6日記)
■タマーシュ・ヴァシャーリ plays ピアノ協奏曲第2番
■スティーヴン・ハフ plays ピアノ協奏曲第2番&3番

アンドリュー・リットン指揮 ダラス交響楽団との共演盤で聴く。ラフマニノフの協奏曲の原点に立ち返り、ハフ自身の理想とするラフマニノフ像を打ち立てた名演。聴衆の熱狂的な拍手も収録された2004年のライヴ(23年11月12日記)
■スティーヴン・ハフ plays ピアノ協奏曲第1番&4番、パガニーニの主題による変奏曲
第1・4番は普段聴く機会が少ないだけに新鮮。濃厚さやセンチメンタリズムとは一線を画した演奏でここでもスティーヴン・ハフの名技を堪能。ピアノにぴったりと寄り添うリットン&ダラス交響楽団との理想的な共演(23年11月18日記)
■クリスティナ・オルティス plays ピアノ協奏曲第3番
■キリル・コンドラシン conducts 交響曲第2番

キリル・コンドラシン指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管による1980年のライヴ盤にて。多くの名盤が存在する2番だけど、こちらも間違いなく名盤。過去に聴いたテミルカーノフ&サンクトペテルブルク・フィルによる実演も懐かしい(23年4月1日記)
■ヴラディーミル・アシュケナージ conducts 交響曲第1番
■ゲンナジー・ロジェストヴンスキー conducts 交響曲第1番

ラフマニノフの交響曲第1番、ロジェストヴェンスキー指揮 BBC交響楽団の1979年のPromsでのライヴ盤で聴く。もし彼らが初演者だったらその後の評価は変わっていたのではと思うような快演、爆演。終演後の熱狂的な拍手がそれを物語る(23年4月17日記)
■アンドリュー・リットン conducts 交響曲第3番

エンター・ザ・ミュージックを観てラフマニノフの交響曲第3番に関心。全3楽章中、ハープとホルンの甘美な旋律で始まるアダージョと中間部のスケルツォが一体となった第2楽章は交響曲第2番とは異なる魅力。アンドリュー・リットン指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団盤にて余韻に浸る(23年4月18日記)
■ユーリ・テミルカーノフ conducts 交響曲第2番
23年11月、ユーリ・テミルカーノフの訃報に接する。2011年にサンクトペテルブルク・フィルとの来日公演で聴いたラフマニノフとチャイコフスキーの名演が忘れられない。ご冥福をお祈りいたします(23年11月3日記)
【管弦楽曲】■アンドリュー・リットン conducts 交響的舞曲

ラフマニノフの交響曲第3番を聴いたらやはり交響的舞曲も聴きたくなる。第1楽章冒頭部分のティンパニとホルンの強奏を聴く度、どこか大河ドラマのような雰囲気を感じてしまう。
第3番と同じくリットン&ロイヤル・フィル盤にて(23年4月23日記)
【ピアノ独奏曲】■ハワード・シェリー plays ラフマニノフ編曲作品

ラフマニノフのピアノ編曲によるバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV1006より前奏曲、ガヴォット、ジーグの3曲をハワード・シェリーのピアノで聴く。バッハへのリスペクトを感じる名編曲。
Eテレのクラシック音楽館で藤田真央さんがアンコール曲としてガヴォットを弾いていたのが印象的(23年8月17日記)
■ウラディーミル・オフチニコフ plays 絵画的練習曲「音の絵」

1989年録音のEMI盤で聴く。ラフマニノフは協奏曲や交響曲を主に聴いてたけど、オケのような拡がりと重厚感のあるピアノ独奏曲にも魅了される。
Op.33はNo.1,3,6,7,9 Op.39はNo.6,7,9が印象的。録音は名エンジニアSimon Rhodesが担当。
オフチニコフといえば過去にムソルグスキー「展覧会の絵」やショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番の名盤を聴いていたのを思い出した。(24年2月17日記)
【こだクラ関連ブログ/ラフマニノフ作品】
・協奏曲
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~ジョン・リル(ピアノ)尾高忠明&BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団による名盤
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・3番~クリスティナ・オルティスの織り成すピアニズム
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~ロンドン交響楽団と4人の名ピアニストによるディスク4選
■ラフマニノフのピアノ協奏曲「第5番」~名曲、交響曲第2番にピアノ協奏曲版が誕生!
■のだめ使用曲④ラフマニノフ:「ピアノ協奏曲第2番」~これぞ千秋の理想?スティーヴン・ハフの感動ライヴ
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~タマーシュ・ヴァシャーリ(pf)のロマン漂う名盤
■洗練されたモダンなラフマニノフ~ボリス・ベレゾフスキーのピアノ協奏曲第2番・3番
■A.スルタノフ&M.ショスタコーヴィチの貴重なドキュメント~ロシア2大ピアノコンチェルト
■ラフマニノフとサン=サーンスの共通点~ベラ・ダヴィドヴィチのピアノコンチェルト~
・交響曲
■ラフマニノフの交響曲第2番に新たな名盤登場!~サー・サイモン・ラトル&ロンドン交響楽団のライヴ録音による新盤
■これぞロシア!テミルカーノフ& サンクトペテルブルグ・フィル来日公演(11月12日 文京シビックホール)
■【追悼】 クルト・ザンデルリング~愛聴盤4選(ラフマニノフ、ブルックナー、ブラームス他)
■ラフマニノフ:交響曲第2番~巨匠アンドレ・プレヴィンの求めるロマンティシズム
■マリス・ヤンソンス&フィルハーモニア管の名演~ラフマニノフの交響曲第2番
■デプリースト&東京都交響楽団LIVE!~「ウェスト・サイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス
・管弦楽曲
■どちらがお気に入り?ラフマニノフとグリーグ、二つのシンフォニック・ダンス(交響的舞曲)~ディスク3選
■癒しのサウンド、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」~前半:オーケストラ編(ディスク4選)
・室内楽
■ラフマニノフの「ヴォカリーズ」~後半:室内楽、チェロ、サックス、ピアノ・トリオ編(ディスク4選)
世の中を見渡すと2020年に始まったコロナ禍も落ち着き(2023年5月8日より「5類感染症」に移行)、コロナ禍前の日常的な生活をすっかり取り戻している。
そんな中、2023年にクラシック界で最も演奏された作品の一つがアニバーサリーイヤーを迎えた作曲家、ラフマニノフといえるだろう。
自分自身、2023年は一年を通じてラフマニノフ作品をよく聴いていたのを思い出す。
今回改めて2023年(一部2024年分も含む)に聴いたラフマニノフ作品をアーティスト別・ジャンル別に鑑賞日と鑑賞時の一言感想コメントを添えておきたい。今もクラシックファンを魅了し続けるラフマニノフの生誕150周年を祝うと共に、これからも愛聴していきたい。
【ピアノ協奏曲】■ジョン・オグドン plays ピアノ協奏曲第2番

ラフマニノフのジャスト生誕150周年となる2023年4月1日にロジェストヴェンスキー指揮 ロンドン交響楽団との共演盤で聴く。第3楽章のエンディング部のホルンの咆哮が感動を盛り上げてくれる(23年4月1日記)

ラフマニノフのピアノ協奏曲、(Webページに某ピアニストの)密かな一推しコメントのあった第4番をジョン・リルのピアノ、尾高忠明指揮 BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の共演盤で聴く。
今まで第4番はほとんど聴いてなかったので、まるで新曲を聴くかのように新鮮。ラフマニノフの新たな魅力を知る(23年4月5日記)

フランスのピアニスト、ジャン=ベルナール・ポミエのピアノ、ローレンス・フォスター指揮 ハレ管弦楽団との共演盤で聴く。
まさに名演!ポミエの紡ぎ出す煌めきのある音と流麗な演奏に惹かれる。オケも鳴りっぷりが良く好サポート。こんな名盤が存在していたとは!(23年7月16日記)

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と共に1970年ショパンコンクールの覇者、ギャリック・オールソンとネヴィル・マリナー指揮 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズとの共演盤で聴く。オールソンのスケールの大きな演奏とベーゼンドルファーの響きも堪能できる名盤(23年8月6日記)
■スティーヴン・ハフ plays ピアノ協奏曲第2番&3番

アンドリュー・リットン指揮 ダラス交響楽団との共演盤で聴く。ラフマニノフの協奏曲の原点に立ち返り、ハフ自身の理想とするラフマニノフ像を打ち立てた名演。聴衆の熱狂的な拍手も収録された2004年のライヴ(23年11月12日記)
■スティーヴン・ハフ plays ピアノ協奏曲第1番&4番、パガニーニの主題による変奏曲
第1・4番は普段聴く機会が少ないだけに新鮮。濃厚さやセンチメンタリズムとは一線を画した演奏でここでもスティーヴン・ハフの名技を堪能。ピアノにぴったりと寄り添うリットン&ダラス交響楽団との理想的な共演(23年11月18日記)
■キリル・コンドラシン conducts 交響曲第2番

キリル・コンドラシン指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管による1980年のライヴ盤にて。多くの名盤が存在する2番だけど、こちらも間違いなく名盤。過去に聴いたテミルカーノフ&サンクトペテルブルク・フィルによる実演も懐かしい(23年4月1日記)
■ゲンナジー・ロジェストヴンスキー conducts 交響曲第1番

ラフマニノフの交響曲第1番、ロジェストヴェンスキー指揮 BBC交響楽団の1979年のPromsでのライヴ盤で聴く。もし彼らが初演者だったらその後の評価は変わっていたのではと思うような快演、爆演。終演後の熱狂的な拍手がそれを物語る(23年4月17日記)

エンター・ザ・ミュージックを観てラフマニノフの交響曲第3番に関心。全3楽章中、ハープとホルンの甘美な旋律で始まるアダージョと中間部のスケルツォが一体となった第2楽章は交響曲第2番とは異なる魅力。アンドリュー・リットン指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団盤にて余韻に浸る(23年4月18日記)
■ユーリ・テミルカーノフ conducts 交響曲第2番
23年11月、ユーリ・テミルカーノフの訃報に接する。2011年にサンクトペテルブルク・フィルとの来日公演で聴いたラフマニノフとチャイコフスキーの名演が忘れられない。ご冥福をお祈りいたします(23年11月3日記)
【管弦楽曲】

ラフマニノフの交響曲第3番を聴いたらやはり交響的舞曲も聴きたくなる。第1楽章冒頭部分のティンパニとホルンの強奏を聴く度、どこか大河ドラマのような雰囲気を感じてしまう。
第3番と同じくリットン&ロイヤル・フィル盤にて(23年4月23日記)
【ピアノ独奏曲】

ラフマニノフのピアノ編曲によるバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV1006より前奏曲、ガヴォット、ジーグの3曲をハワード・シェリーのピアノで聴く。バッハへのリスペクトを感じる名編曲。
Eテレのクラシック音楽館で藤田真央さんがアンコール曲としてガヴォットを弾いていたのが印象的(23年8月17日記)

1989年録音のEMI盤で聴く。ラフマニノフは協奏曲や交響曲を主に聴いてたけど、オケのような拡がりと重厚感のあるピアノ独奏曲にも魅了される。
Op.33はNo.1,3,6,7,9 Op.39はNo.6,7,9が印象的。録音は名エンジニアSimon Rhodesが担当。
オフチニコフといえば過去にムソルグスキー「展覧会の絵」やショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番の名盤を聴いていたのを思い出した。(24年2月17日記)
【こだクラ関連ブログ/ラフマニノフ作品】
・協奏曲
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~ジョン・リル(ピアノ)尾高忠明&BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団による名盤
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・3番~クリスティナ・オルティスの織り成すピアニズム
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~ロンドン交響楽団と4人の名ピアニストによるディスク4選
■ラフマニノフのピアノ協奏曲「第5番」~名曲、交響曲第2番にピアノ協奏曲版が誕生!
■のだめ使用曲④ラフマニノフ:「ピアノ協奏曲第2番」~これぞ千秋の理想?スティーヴン・ハフの感動ライヴ
■ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番~タマーシュ・ヴァシャーリ(pf)のロマン漂う名盤
■洗練されたモダンなラフマニノフ~ボリス・ベレゾフスキーのピアノ協奏曲第2番・3番
■A.スルタノフ&M.ショスタコーヴィチの貴重なドキュメント~ロシア2大ピアノコンチェルト
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■ラフマニノフ:交響曲第2番~巨匠アンドレ・プレヴィンの求めるロマンティシズム
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■デプリースト&東京都交響楽団LIVE!~「ウェスト・サイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス
・管弦楽曲
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