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うららかな春日和と思いきや、午後から雨が降ったりとこの一週間は安定しない天気。春うららかな日に聴きたい一枚としてシューベルトの代表作、「ます」をザ・ナッシュ・アンサンブル盤で。(IMPクラシックス)

「ます」といえば小学校時代の音楽鑑賞の時間を思い出してしまうせいか、ついつい文部省公認の教科書的なイメージがつきまとってしまう。

その音楽鑑賞で取り上げられる有名な4楽章、ナッシュ盤はピアノパートが全体をリードさせながらも決してメロディー部が突出せず、ストリングスとの掛け合いがうまく調和できた見事な演奏。

でも個人的に惹かれたのは他の楽章。例えば3楽章のスケルツオ。規則的な旋律の呼応がリズム体操みたいでユニークだ。

ザ・ナッシュ・アンサンブルはイギリスを代表するヴィルトォーゾ・アンサンブル。室内楽ホールの殿堂、ロンドンのウィグモアホールの自主レーベルでも彼らのライブ録音が昨今リリースされている。先日のロンドン・コンコルド・アンサンブルでも言えた事だがイギリスは個々演奏家の技量だけでなく、アンサンブルという面においても実にたけた国だ。