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東京ディズニーランドのマイデビューは確か小学6年生の時だったと思う。東京ディズニーランドの開業は1983年だったから、オープン3年後あたりだろうか。京都から遊びに来た親友の家族と一緒に出かけたが、「スペースマウンテン」等のアトラクションと共に、思い出として残っているのが、「エレクトリカルパレード」だった。冬の寒い日だったにも関わらず、光輝く数多くの電飾と華やかな音楽に、すっかり感動してしまったのを覚えている。時は経ち、今でもこのパレードは東京ディズニーランドの夜の風物詩として、多くの人々に愛されているのが嬉しい。今回の大震災の影響で、エレクトリカルパレードもしばらく休止(替わりに本来は雨天時に行われる「ナイトフォール・グロウ」を実施)しているようだが、ようやく7月8日より再開の予定だそうだ。今回は、手持ちのディスクから大好きな「エレクトリカルパレード」の音楽をエントリーしてみたい。(ジャケット画像:左上より右回り)

★本家ロサンゼルスのディズニーランドの音源
■「メイン・ストリート・エレクトリカル・パレード」
 (日本コロムビア国内盤)


アルバム「ディズニーランド/ウォルト・ディズニー・ワールド」に収録。当時、東京ディズニーランドでのエレクトリカルパレードの感動が忘れられず、直後にレコード店で買い求めた一枚。最初はカセットテープ盤を購入したが、その後、CD盤で買い直した。カセットテープはすりへる程、何度も聴いたものだ。本盤は、本家、ロサンゼルスのエレクトリカル・パレードの音源という事でも貴重。他の音源に比べ、演奏時間が6分程度というのも聴きやすく、エレクトリカルパレードをダイジェストで楽しみたい人にもオススメ。

★東京ディズニーランドの新旧音源
■「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード」
 (エイベックス国内盤)


1985年3月9日から1995年6月21日まで、約10年間続いた東京ディズニーランドの初代エレクトリカル・パレードの音源。デジタル期に入ってからの録音だからだろうか、本家のロス盤以上に音質が向上しているのが嬉しい。自分自身が聴いたエレクトリカル・パレードもこれと同じ音源なので、当夜の感動が蘇ってくる。収録時間は約11分。長くなった分、キャラクターのメッセージも盛り込まれた豪華バージョンとなっている。

■「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」
 (エイベックス国内盤)


2001年6月1日からスタートした東京ディズニーランドの新ヴァージョンのエレクトリカルパレードで、電飾が初代パレードの約50万から倍の約100万個に増え、パレードの名称も、これまでのエレクトリカルパレードに“ドリームライツ”が付加された。CDの収録時間だけでも約25分に及ぶロングバージョンで、パレードの雰囲気をほぼ忠実に再現しているといえるだろう。イントロのファンファーレとMCが従来より長くなり、より“エレクトリック”らしさが増した事や、リズム体にドラムが加わった事で、よりノリやすくなっている。
今回、聴き比べをして判明したのは、上記ロス盤と東京ディズニーランドの初代パレード音源よりも、キーが下がっている点。各キャラクターのセリフには日本語も含まれ、楽しい気分にさせてくれる。

★アコースティックなエレクトリカルパレード音源
■ブラッド・ケリー指揮 東京フィルハーモニー交響楽団“ネバーランド・オーケストラ”
 (エイベックス国内盤)


アルバム「ディズニー・オン・クラシック」に収録。2008年のライヴ音源で、オケでエレクトリカルパレードを再現したものとしても貴重。個人的に感動したのは、演奏団体である東京フィルの巧さ。ここでは“ネバーランド・オーケストラ”の名称で登場している。長年、ディズニーのショー音楽に携わり、ここでは編曲も担当している指揮者のブラッド・ケリーの力に依る所も大きいのだろう。日本のオケがエンタテイメントの限りを尽くしたディズニーを聴かせてくれる。

★エレクトリカルパレードの原型となった「バロック・ホウダウン」2選
■エリック・カンゼル指揮 シンシナティ・ポップス・オーケストラ
 (1988年12月録音、ミュージック・ホール、シンシナティにて収録、TELARC海外盤)


アルバム「A DISNEY SPECTACULAR」に収録。曲名の「バロック・ホウダウン」は、ガーシャン・キングスレーとジャン=ジャック・ペリーの二人組ユニット、「ペリー&キングスレー」によって1967年に作曲された、エレクトリカルパレードの原型となった曲。「ホウダウン=HOE-DOWN」とは、「いなかのスクエアダンス」を意味するが、まさに万人受けするメロディーだと思う。エレクトリカルパレードは、いわば「バロック・ホウダウンの変奏曲」ともいえるわけだ。ペリー&キングスレーもきっと喜んだに違いない。カンゼル&シンシナティ・ポップスは、いつもの歯切れ良い演奏で聴かせてくれる。

■ロサンゼルス・ギター・カルテット
 (DELOS海外盤)


何と4人の奏者によるギター版なるものも存在!以前もエントリーしたアルバム「HEIGH-HO! MOZART」に収録。ギターできくと、何となくバロック風に聴こえるから不思議だ。それもそのはず、ここではヴィヴァルディ風のアレンジとなっている。どこかほっとさせてくれる演奏だ。