自分にとっては今年上半期最大のイベントとなる、山下達郎のライブ「PERFORMANCE2017」を聴く。今回は3/18~8/31までの計49本の全国ツアーで、横浜公演はまだ前半にあたる。今回はその横浜公演の二日目。前回は、2015年11月15日の「PERFORMANCE2015-16」だったので、約1年5ヶ月ぶりとなる。自分にとって達郎ライヴに接するのは通算9回目。
チケット購入にあたっては前回より、地元の神奈川県民ホールを第一候補としてきたので今回で2回目。本人にとっても神奈川県民ホールには数々の思い出があるらしく、MCでもクリスマス・イヴの初演のエピソード等を語ってくれた。横浜の聴衆はマナーも良いと、ご満悦の様子だっただけに、横浜公演への信頼の高さを窺わせた。
今回のツアーも実に趣向の凝らされたプログラム。いつもながら長丁場のライヴ(約3時間20分!)ながら、時間を忘れて一気に楽しませてくれた。まだツアー真っ只中だけに、セットリストの詳細については語れないが、いつもの定番曲あり、ア・カペラあり、アンコールありの多彩なプログラミングとステージ構成。カバー曲には意外なサプライズもあり、大いに盛り上がったことを記しておきたい。自分にとっては達郎ナンバーの原点ともいえる「クリスマス・イヴ」を聴くと、やはり目頭が熱くなった。
達郎ヴォイスやMCは今回も健在。聴衆はいつもながら、達郎と同世代の人達が多かった。御年64歳で、来年は年金受給者、この先どこまでライヴを続けられるか悩んだ、と本人は語っていたが、これだけ、毎回パワフルなステージを魅せてくれると、やはり日々の健康を願わざるをえない。加齢も考慮すると、個人的には本人の体力を加味したプログラミングでのステージ構成のウェイトを上げてもよいのでは、と感じた次第。
例えば、今回も披露してくれた洋楽のスタンダードナンバーや、ア・カペラ、出身地にちなんで“城北トリオ”と名づけたピアノの難波弘之、ベースの伊藤広規とのトリオによるアコースティック編成など…。シャウト系の達郎ももちろん好きだが、マイク一本でじっくりと歌い込む達郎の姿も今後は聴いてみたい。自分にとっては「シーズンズ・グリーティングス」(1993年作品)を聴いて達郎のコーラスワークに脱帽し、大学で男声合唱を始めるきっかけにもなっただけに、ア・カペラ楽曲は今でも楽しみにしているプログラムの一つだ。
“これからもお互いかっこよく歳をとりましょう”―ここ数年、達郎ライブで語られているが、まさにその通り。歳を重ねることは恐れることではない。山下達郎の同時代に生きる一人として、いくつになっても夢や希望を忘れず、かっこよく歳を取りたい、と改めて思ったライブだった。なお、今回のツアーグッズはTシャツも充実。勢い余って3枚(画像:下)も購入してしまったのは自分だけではないはずだ(笑)
本日の記念として、神奈川県民ホール3階席のロビーから眺めた山下公園と港の絶景(画像:下)と共に・・・。
<これまでの山下達郎ライヴ鑑賞記>
1998年 「PERFORMANCE1998-1999」(12月/中野サンプラザ)
2002年 「PERFORMANCE2002 RCA/AIR YEARS SPECIAL」(3月/福岡サンパレス)
2003年 山下達郎ファンクラブ10周年イベント(3月/メルパルク福岡)
2009年 「PERFORMANCE2008-2009」(2月/NHKホール)
2010年 「PERFORMANCE2010」(9月/NHKホール)
2012年 「PERFORMANCE2011-2012」(2月/中野サンプラザ)
2013年 「PERFORMANCE2013」(11月/NHKホール)
2015年 「PERFORMANCE2015-16」(11月15日 神奈川県民ホール)