平成の時代も残すところあと3日。「こだわりの挽きたてクラシックカフェ」というタイトルで勝手気ままなブログを始めたのは今から12年前の平成19年(2007年)。平成の時代の約半分弱を過ごしたことになるが、現時点でエントリーした記事は計675(本ブログ含)にのぼった。
令和という新しい時代を迎えるにあたり、ここで一区切りとして、こだクラでのブログの12年間をダイジェストで振り返るべく、各年で1番目と2番目にアクセス数が多かった記事を順に①②(一部③を含む)とし、改めて当時の記憶を振り返っておきたい。令和も平和な時代でありますように!
■平成19年(2007年)
①「美音」に感動!~英国クオード(QUAD)スピーカー『12L2』で始まる新たなオーディオライフ
②父から娘へのラブ・ソング~ The Gents が奏でるビリー・ジョエルの名曲「Lullabye」
本ブログの記事の中で、歴代一位のアクセスとなるのが①。クオード(QUAD)は英国のオーディオメーカーだけに、海外からのアクセスもあったものと思われる。12年経過した今でもよい音で鳴ってくれる大事な愛機。②はビリー・ジョエルという著名アーティストゆえ、こちらも同じく海外からのアクセスかもしれない。
一方、iPodに出会ったことで、音楽をスピーカーだけでなく、イヤホンを通して聴くようにもなり、オーディオライフに変化が表れたのもこの頃からだった。
■平成20年(2008年)
①ヤン・ヴァンデルロースト:「カンタベリー・コラール」~名曲はジャンルを超えて
②感動のウィンド・シンフォニー「バーンズ:交響曲第3番」~木村吉宏&大阪市音楽団の名盤
③ハイドン:トランペット協奏曲~シカゴ響の伝説的なトランペット奏者、アドルフ・ハ―セス
①②共に共通しているのは吹奏楽関連の記事であること。吹奏楽出身の一人として多くの人々の目に留まったのは嬉しい。③はかつてYahooの検索順位でトップになったことがあり、伝説のトランペット奏者ならではの反応だ。
一方、ドラマ「のだめカンタービレ」のヒットや、自分自身、「熱狂の日」(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に接し、クラシックに新たなブームが起こっているのを感じたのもちょうどこの頃だった。
■平成21年(2009年)
①イタリア・バロックの隠れた名曲~モリコーネ「ガブリエルのオーボエ」との意外な接点
②フラッグシップのエッセンスを惜しみなく投入!~DENONのニューモデル、DCD-1650SE購入記
①はモリコーネと同じイタリア作曲家の隠れた名曲にスポットを充てたことがアクセスにつながったようだ。②は2007年に続くオーディオ関連の記事で、自分のみならず、周囲の関心度の高さを窺わせる。
またこの時期、カフェ・バッハに出会ったことをきっかけに、本格的にコーヒーはまり始めたことや、社会人のアマチュア合唱団でバッハのヨハネ受難曲を歌ったこと、ヨーロッパでのクラシック巡礼の旅等、貴重な経験ができた年でもあった。
■平成22年(2010年)
①【追悼】 伝説に残るロンドン交響楽団の首席トランペット奏者 モーリス・マーフィー
②ボロディン:歌劇「イーゴリ公」~「だったん人の踊り」ディスク9選(その① 合唱付版)
③吹奏楽の限界に挑む!クロード・T・スミス:「華麗なる舞曲」~ディスク4+1選
①は2008年のアドルフ・ハーセスに続く伝説の名トランペット奏者の記事。②はオリジナルはオケ版だが、吹奏楽でも愛奏、また、③は吹奏楽の超難曲として知られる楽曲で、共に吹奏楽で演奏されるレパートリーしての人気の高さゆえなのかもしれない。
■平成23年(2011年)
①これぞ編曲の妙!「ディズニーメドレー」ディスク8選~ブラスからオーケストラ、室内楽版まで
②ドヴォルザークの隠れた名曲「4つのロマンティックな小品」~チェコのヴァイオリニストによるディスク4選
①はディズニーの人気の高さと、吹奏楽で演奏されることの多いメドレーのレパートリーとしての関心度、②は2009年の①と同じく、隠れた名曲にスポットを充てたことによるものと思われる。
なお、この年は東日本大震災が起こった年で、震災後、しばらくモーツァルトのレクイエムしか聴けなかったのを思い出す。当時の心情は音楽にも表れていた。
■平成24年(2012年)
①シベリウスの隠れた名曲「アンダンテ・フェスティーヴォ」~北欧オケを含むディスク3選
②震災復興祈願 最新ディスクより 竹内まりや「いのちの歌」~東日本大震災より一年
③フィリップ・スパーク「陽はまた昇る」(The Sun Will Rise Again)~ディスク3選
①は2011年の②と同様の傾向が見られる。②③は2011年の東日本大震災から1周年というタイミングとも重なる楽曲。
■平成25年(2013年)
①「ディズニー・メドレーⅡ」の音源が復活!~東京佼成ウィンド・オケによる最新アルバムより
②ロンドン響による映画・TVサントラ選①~作曲家リー・ホールドリッジの魅力
①は2011年に続き、ディズニー系がトップに。②のランキングは意外に感じたが、フィギュアスケートでBGMに使用された曲も含まれており、アクセスにつながったと思われる。
一方、この年に巨匠ベルナルト・ハイティンクの2度目となる指揮と、ロンドン交響楽団の3度目となる実演に接することができたのは、とても大きな収穫だった。
■平成26年(2014年)
①【追悼】 クラウディオ・アバド~3つのオケ(ロンドン響、ウィーン・フィル、シカゴ響)との名盤選
②バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番より第3楽章「ラルゴ」~コンマスによる名盤他ディスク4選
③【追悼】 ブラス界の偉大なプレーヤー、ロッド・フランクス(ロンドン響首席トランペット奏者)
①は大指揮者、③は名奏者ゆえの反応だろう。アドルフ・ハーセスも含め、往年の名奏者達が亡くなったことで、時代の移り変わりを感じさせる。②が2位となっていたのは個人的にも嬉しく、バッハが多くの人達に愛されていることが改めてうかがえる。
一方、2014年は「アナと雪の女王」のアナ雪旋風が沸き起こった年でもあり、本ブログでもコーリー・バンドが演奏したアルバムをエントリーしていた。
■平成27年(2015年)
①“お風呂リスニング”のススメ~ソニーの防水スピーカー「SRS-X1」
②「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」公開記念~コージアン指揮ユタ響による「スター・ウォーズ三部作」
③祝40周年!山下達郎ライヴ「PERFORMANCE2015-16」(11月15日 神奈川県民ホール)
2007年に続き、オーディオ関連がトップに。“お風呂リスニング”という意外性ゆえか?映画音楽や山下達郎も好きな自分にとって、②③が上位だったことも嬉しかった。
■平成28年(2016年)
①クーパー作曲「Fire in the Blood」~英国式金管バンドに新たな名曲が登場!
②熱狂と感動!!ブラック・ダイク・バンド26年ぶりの来日公演(10月29日 NHKホール)
英国式ブラスバンドブーム到来?といえる年で、自分自身、ブラック・ダイク・バンドの公演を聴いた感動効果もあったのか、①②共にブラスバンド関連が上位ランキングとなった。
■平成29年(2017年)
①2大名奏者によるコルネット対決!チャイコフスキー:「白鳥の湖」より「ナポリの踊り」
②【前編】ブラスバンド界の新潮流!ポール・ロヴァット=クーパー作品集 by ブラック・ダイク・バンド
①が2017年の1位となった理由は分からないが、「白鳥の湖」というチャイコフスキーの3大バレエとの関連、もしくはロッド・フランクス、アドルフ・ハーセスという2大名トランペット奏者つながりのいずれかだろう。2016年に続き、ブラスバンド界の若手作曲家、ポール・ロヴァット=クーパーの作品が2位となったのも嬉しい。
■平成30年(2018年)
①こだクラ一押しイヤホン!intime 「碧(SORA)」&「碧(SORA)-Light」レビュー
②「トランペットラブレター」~インドライオンが奏でるトランペットの名旋律
①は2007年、2015年に続き、オーディオ関連がトップに。音源の聴き方にも変化が起こりつつあるのか、昨今のイヤホンの関心度の高さをうかがわせる。背景としてスマホの普及がやはり大きいだろう。②は個人的にも大好きな曲だけに、アクセス上でも反応があったのは嬉しい。日本が生んだトランペットの名曲としてもっと知られてよい楽曲だと感じた。