連休の初日、労働者の祭典、メーデーなるものに代々木公園まで行ってきた。来賓で参加した自民党の柳沢氏、民主党の小沢氏、社民党の福島氏を生で眺めることができた。それにしても、約一時間、スピーカーでの大音量の演説に耳が疲れた、疲れた…。そんな耳を癒す?べく、今日も前回取り上げたバロック名曲に引き続き、第二弾として今回はドイツとアメリカの団体を取り上げたい。
ドイツからはベルリン弦楽合奏団('86年頃録音、RCA原盤、国内盤)、アメリカからはオルフェウス室内管弦楽団('89年4月録音、ニューヨーク州立大学アーツ・センターにて収録、ドイツ・グラモフォン原盤 輸入盤)の演奏を。
ベルリン弦楽合奏団はベルリン・フィルやベルリン放送響、ベルリン・ドイツ・オペラ管等、西ベルリンのオケのメンバーで'73年に結成。「ヴェニスの愛」で有名なマルチェロのオーボエ協奏曲でのゲストプレーヤーに、ベルリン・フィルのオーボエ主席、ローター・コッホが参加している。
ベルリン弦楽合奏団盤だが、まず録音の良さにびっくり。それまでRCAレーベルにはあまりに録音には好印象は持っていなかったが、このアルバムでは音の分離状態がよく、ストリングスがとにかく綺麗に録れている。「G線上のアリア」はオーソドックスだが、これぞ本場ドイツ流という存在感がある。奏者一人一人にバッハの解釈が行き渡っているのを感じる。名曲系アルバムの選曲には珍しい?バッハの「フーガの技法」より「コントラプンクトゥス4」が一曲目に収録されているあたりもドイツの団体ならではのこだわりが感じられる。
一方、オルフェウス室内管弦楽団は実に洗練された都会的な演奏だ。プレーヤー一人一人のフレッシュな感覚が伝わってくる。伝統というものに束縛されないがゆえに変な(余分な)スパイスの添加は一切されてない。ドイツ・グラモフォンの優秀な録音も相まってクリアなサウンドを展開している。演奏の方向性としては先日のフランツ・リスト室内管に近い気がする。
以上、これでアメリカ、ドイツ、イギリス、ハンガリーと4つの室内楽団によるバロック名曲アルバム鑑賞をしたが、結果としてブログへのエントリーにもいいタイミングになった。
自分にとってはバロックというスタイルの楽しみが益々増えたと共に、お国柄も歴史も違う4つの室内オケの個性に、それぞれの良さがある事を今回実感できた。