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プラハは今回の旅の中で、ある意味一番思い出深い地となったといっても過言ではない。プラハでまず訪れたかったのが通称、「ドボルザーク・ホール」や、「芸術家の家」と呼ばれて愛されているチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地「ルドルフィヌム」(画像①)。モルダウ川のほとりに所在し、その姿は有名な「カレル橋」からもはっきりと眺める事ができた。1885年に開館したこのホールの正面向かいにはドボルザーク(1841-1904)の像(画像②③)が立っており、ドボルザークの縁あるホールである事を感じさせてくれる。ライナー・ホーネックがルドルフィヌムの正面玄関前で座った印象的なアルバム・ジャケットを思い出した。

そんなドボルザークは自分にとって以前から親近感を覚えていた作曲家。自分が小学生の時、初めて買ったクラシックのアルバムもドボルザークの「新世界」だった。
当日の公演はなかったが、ホール横にテレビ画面が設置されており、チェコ・フィルの演奏映像が流れている。これも一つのホールの宣伝のようだ。ここは以前、08年の「のだめカンタービレ新春スペシャル」に千秋が師匠のヴィエラ先生のコンサートを聴いて感銘を受けたシーンで登場したホールでもある。


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                                (画像②)

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                                (画像③)

チェコ・フィルに関連した話題をここで一つ。プラハに寄る途中で経由した街、チェスキー・クルムロフのお土産売り場で、2006年に惜しくも定年引退したチェコ・フィルの伝説的な首席トランペット奏者、ミロスラフ・ケイマル(b.1941)のレアなCDを購入。1991~1999年にかけてレコーディングされた「MAGICAL BAROQUE TRUMPET Ⅰ~Ⅲ」と題された全3部作のCDで、3枚目の「パートⅢ」は、親子でも共演。シカゴ響の伝説的奏者、アドルフ・ハ―セスと共に、公での演奏はもう聴けないと思うと、今となっては貴重なレコーディングだ。併せて、NAXOSのCDも2枚購入。チェコの隣国、スロヴァキアの団体という点に惹かれてしまった(^^)

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                               (画像④)

チェコの大作曲家といえば、もう一人、スメタナ(1824-1884)がいる。そんなスメタナを讃えたスメタナ像も、モルダウ川のほとり、カレル橋の近く(画像⑤の右端に写っている)に立っていた。ここは「スメタナ博物館」が併設されており、日中であれば入館できるのだが、辿り着いた時は営業時刻を過ぎていたのが残念。そのスメタナ像(画像⑤⑥)は毛布にくるまったような姿で、少し寒そうに見えた。彼は、どんな事を思いながらあの大作「我が祖国」を作曲したのだろうか、日暮れが近くなったモルダウ川を見つめながら思いを馳せた。


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                                (画像⑤)

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                                (画像⑥)