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ここ最近、バッハとは音楽だけでなく、コーヒーともご縁があるようだ。
この1年間、自分なりのベスト・コーヒーを追い求めて、たどり着いたお店は、南千住に所在する『カフェ・バッハ』のコーヒー。
きっかけは、雑誌「一個人」2008年7月号で取り上げられた“世界で一番おいしいコーヒー”特集で『カフェ・バッハ』(正式名称:「自家焙煎珈琲屋バッハ」)が紹介されていた事だった。以前から、店内にバッハのBGMが流れ、「バッハ・ブレンド」なる一番人気の絶品コーヒーが飲める名喫茶店がある、という存在は知っていた。1968年に開店し、1972年に自家焙煎を始めた創業40年を超える老舗の名店で、今や200人以上の門下生を輩出しているという。雑誌で紹介されている店主の田口護さんの言葉が印象に残る。「よいコーヒーは何杯でも飽きずに飲めて、お腹にもやさしいんですよ」

店主自身、無類のバッハ好きというこだわりのコーヒーを飲んでみたい!昨年の暑い夏の盛りに実際、足を運んでみた。山谷と呼ばれる労働者の街に『カフェ・バッハ』はあった。従業員がきびきびと働き、高級な革張りの椅子に座れる店内はちょっとしたレストランのようでもあった。

紹介の通り、スピーカーからバッハのサウンドが流れる店内で飲んだ人気No.1コーヒー、「バッハ・ブレンド」は、最高だった!コーヒー独特のむかつきがない。まるで日本茶のように、さらっと喉に入ってくる。以前から、ブラックのコーヒーは苦手な方で、むしろミルクを補って飲んでいた方だった。苦みやむかつきが好きではなかったからだ。でも、この「バッハ・ブレンド」は全くそんな事を感じさせない。これならまさに何杯でも飲める!その時、「バッハ・ブレンド」はマイベストなコーヒーだと確信した。雑誌によれば、『カフェ・バッハ』のよいコーヒーの基準は以下の3点だという。

・焙煎したての新鮮なコーヒーであること
・欠点豆を一粒一粒取り除く“ハンドピック”を丁寧に行っていること
・豆の芯までふっくら焼き上げ、ムラのない丁寧な焙煎がなされていること

その時、もう一つの発見があった。セットで注文したチーズケーキとのハーモニーが何と絶妙だったこと!
お互いに干渉し合わず、むしろ相乗効果によって、それぞれの良さが引き立ってくる。美味しいコーヒーとチーズケーキとのマッチング。それ以来、マイベストな組み合わせとなった。

その後も雑誌「一個人」で紹介された喫茶店を数店訪ねたが、『カフェ・バッハ』のコーヒーが忘れられず、通販で注文する事に。そこで届いたのが上記画像の梱包箱。コーヒーカップを持って微笑んでいる(?)バッハ。この『カフェ・バッハ』オリジナルのデザインが何とも愛らしく、とても気に入ってしまった(^^)
バッハ自身もコーヒーとは縁が深い。当時、流行していたコーヒーを題材に、「コーヒー・カンタータ」という世俗カンタータを1734年頃に作曲している。

仕事の疲れを癒すために夜に飲むコーヒーもいいし、休日のひとときに飲む午後のコーヒーもいい。BGMには、バッハや彼と同時代のバロックがよく似合う。そんな時、チーズケーキがあると最高だ。最近では、美味しいチーズケーキ探しも始めたところ。自分なりの飲み方を見つける喜び。コーヒーの良さを知ると、人生がまた一つ楽しくなってくる。


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