黄院長 シンポジウムお疲れさまでした。

2年前の形成外科学会総会ではミニシンポジウムというセッションで肝斑について議論されました。
もちろん黄先生も演者に選ばれていました!!

肝斑はまだまだわかっていないことが多く、以前はレーザー治療は悪化させるので使ってはいけない(禁忌)とされていました。しかし、近年トーニングという新しい治療方法が確立され、徐々に肝斑に対する有効性が報告されています。ただ、学会レベルでは2年前と変わらずトーニングの賛成派と反対派に分かれています。

賛成派はトーニングを行うことで、肝斑の色調をコントロールできるというものです。一方、反対派は肝斑は保存的治療(スキンケアの見直し、外用剤、内服剤など)で多くの改善が望め、トーニングの有効性に対する科学的証明が少なく、ある一定割合で色素脱失がおこるというものです。

私たちはトーニングをうまく使うことで、トーニングの利点を最大限に引き出し、副作用を最大限に減らす努力をしています。私たちの見解では、トーニングをうまく使うことで肝斑部の色調の改善が早くなり、その後の若返り治療も順調に進められると確信しています。一方で、反対派の先生は他院でのトーニングでのトラブルケースを診察する中でそのような結論に至っているようです。

たしかにトーニングという施術は始めるタイミング、やめるタイミングなどに経験がいります。また、スキンタイプと言って肌の色調や肝斑の濃さでも施術方法を変える必要があります。なんのトラブルがなければ、順調に肝斑の改善を認めますが、ただトーニングだけをしてその後の診察がなければ気づいたら再発や悪化をきたしている症例も多いと思います。

反対派の先生が言われていたトーニングは肝斑を治す治療ではないというの印象的でした。
まさにその通りだと思います。肝斑の基本は、紫外線暴露を抑え、スキンケアを見直し、化粧を控え、必要に応じて外用剤や内服剤を用いる。これらの基本を無視してトーニング一直線の治療は危ないですね。

実は先日、黄先生とこれまでやってきた肝斑の副作用(色素脱失)についてまとめた論文が、ある有名な論文に掲載されました(嬉しかったです。。)
Lasers in surgery and medicineという雑誌で、2月号のspecial topicに選ばれたとメールではありました。まだ雑誌では見れてないので、間違いでしたらごめんなさい・・・。
その中でトーニングをむやみに照射し続けることのリスクやトーニングはあくまで一過性の効果であることまた10回以上のトーニングは色素脱失のリスクが上がることなどを主張しています。ただトーニングは肝斑の治療のきっかけには有効です。有効率も高いため、患者さんはこの治療をきっかけにスキンケアの見直し、化粧の見直し、紫外線暴露の軽減などの肝斑に対するベースの見直しができます。そうすることで再発もしにくくなるはずです。(全例ではないのが肝斑の難しいところですが。。。)

トーニングは肝斑治療のきっかけのひとつにはなりますが、決して肝斑治療を完結できる治療ではありません。その背景を理解しないと、トーニングによる副作用(色素脱失)は出やすくなるかもしれません。

ちなみに私たちの調査では、色素脱失は2%で、毎回のVISIAの紫外線画像という特殊な画像での確認をすることで軽度の症例が殆どです。これまでの報告の中でも、少ない発生率かと思っています。現状では照射方法や他の治療とのコラボでさらに少なくなっている印象です。

機械をどう使いこなすか。今後も探求していきたいです。。