マンハッタン散策④NYアートシーンの中心地チェルシー | 《壺中庵日記》

マンハッタン散策④NYアートシーンの中心地チェルシー

 マンハッタンにはMOMA以外にも素晴らしい美術館がいくつもあるが、ギャラリーはどうなっているのだろう。かつてのソーホーに代わりチェルシーのハドソン川寄りのエリアが、今やNYのアートシーンの中心地である。今年のNYは何十年ぶりかの暑い夏であったが、私は40度を越える猛暑の中、汗を拭きながらチェルシーを探索した。かつてギャラリーといえばアップタウンのセントラルパーク周辺に集中していたが、ポップアートが登場する60年代にはソーホーの工場街に移りおおいに賑わった。そしてまた、かつてミートマーケットがあったチェルシーの倉庫街に中心を移しているというわけである。そのくらいマンハッタンという街は変遷が著しいということだろう。

 チェルシーにはたくさんのギャラリーがある。デ・クーニングを扱うマシュー・マークスG、アンディー・ウォーホルやヨゼフ・ヴォイスを世に出したディアセンター、バスキアやキース・ヘリングを紹介したメアリーブーンG、リチャード・セラなどを扱うガゴシアンGなどは有名画廊である。新進アーティストを紹介するギャラリーが200近くある。倉庫を改造した建物だからか外観からはギャラリーであることがわかりにくいが、中は天井も高く広々して美術館のような展示スペースである。嬉しいことに、ガゴシアンGでは丁度リチャード・セラの展覧会を開催中で、私は久しぶりに大型の立体作品を鑑賞することができた。

 

(写真左はチェルシー街、右はリチャードセラ作品の前で)