34-15 最近の国民医療費に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。2020年3月1日実施 管理栄養士国家試験より

 

1. 国民医療費は、後期高齢者医療給付分を含む。

2. 国民医療費は、正常な妊娠や分娩に要する費用を含む。

3. 1人当たりの国民医療費は、年間約20万円である。

4. 65歳以上の1人当たり国民医療費は、65歳未満の約2倍である。

5. 傷病分類別医科診療医療費が最も高い疾患は、新生物である。

 

 

正解

1.

国民医療費は、医療保険制度等による給付、後期高齢者医療制度や公費負担医療制度による給付、これに伴う患者の一部負担等によって支払われた医療費を合算したものです。

 

 

間違っている理由

2. 国民医療費は、正常な妊娠や分娩に要する費用を含みません。国民医療費の概況には、国民医療費の範囲を傷病の治療費に限っているため、

(1) 正常な妊娠や分娩等に要する費用

(2) 健康の維持・増進を目的とした健康診断・予防接種等

  に要する費用

(3) 固定した身体障害のために必要とする義眼や義肢等の

  費用

は含まないと記載されています。

 

3. 1人当たりの国民医療費は、年間33万 9,900円(平成 29年度)です。

 

4. 65歳以上の1人当たり国民医療費は、73万8,300円、65歳未満は18万7,000円であるので、65歳未満の約4倍です。

 

5. 傷病分類別医科診療医療費が最も高い疾患は、循環器系の疾患です。

1位 循環器系の疾患 6兆782億円(構成割合19.7%)

2位 新生物 4兆3,766億円(同14.2%)

3位 筋骨格系及び結合組織の疾患 2兆4,456億円(同7.9%)

 

参考:平成 29年度 国民医療費の概況