198 取組開始時と中間評価時に、それぞれ市民 1000 人ずつを無作為抽出し、横断調査を実施した(開始時:上図、中間評価時:下図)。調査方法は同一である。市民の食塩摂取量の変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1つ選べ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240112/17/kochiarchery/75/25/j/o2880162015388635184.jpg?caw=800)
(1) 集団全体の食塩摂取量の平均値は下がったが、中央値は変わらなかった。
(2) 集団全体の食塩摂取量の平均値及びヒストグラム上の最頻値は下がった。
(3) 集団全体の食塩摂取量の分布のばらつきは大きくなったが、範囲(レンジ)は狭まった。
(4) 第 1 四分位点未満の者の食塩摂取量は下がったが、第 3 四分位点以上の者の食塩摂取量は上がった。
(5) 第 1 四分位点未満の者の人数は減ったが、第 3 四分位点以上の者の人数は増えた。
【解説】
(1) 集団全体の食塩摂取量の平均値は下がったが、中央値は変わらなかった。
開始時 中間評価時 結果
平均値 11.3 g ==> 10.9g 下がっている
中央値 11-12 ==> 10-11 下がっている
とグラフから読み取れる。
平均値、中央値ともに下がっている。
(1)は誤りである。
(2) 集団全体の食塩摂取量の平均値及びヒストグラム上の最頻値は下がった。
開始時 中間評価時 結果
平均値 11.3 g ==> 10.9g 下がっている
最頻値 10-11 ==> 10-11 現状維持
とグラフから読み取れるので、
平均値は下がっているが、最頻値は現状維持である。
(2)は誤りである。
(3) 集団全体の食塩摂取量の分布のばらつきは大きくなったが、範囲(レンジ)は狭まった。
ばらつきも範囲(レンジ)も、標準偏差(分散)のことであるので、
ばらつきが大きくなれば範囲も大きくなる
ばらつきが小さくなれば範囲も小さくなる
つまり、
「ばらつきは大きくなったが、範囲(レンジ)は狭くなる」ことはない
(3)は誤りである。
※標準偏差 2.5g ==> 3.1g と範囲(レンジ)は広くなっている
(4) 第 1 四分位点未満の者の食塩摂取量は下がったが、第3四分位点以上の者の食塩摂取量は上がった。
ヒストグラムの①線は下図(中間評価)で左側にずれたので、下がったことが秒でわかる。
つまり、第 1 四分位点未満の者の食塩摂取量は下がった。
(4)は正解
(5) 第 1 四分位点未満の者の人数は減ったが、第 3 四分位点以上の者の人数は増えた。
第 1 四分位点未満の者 5+20+50+80=155 => 40+60+80= 180 増えた
第 3 四分位点未満の者 第 1 四分位点未満の者の人数が増えたので計算する必要なし
(5)は誤り。