ホームヘルパー連絡協議会 四国ブロック大会 in 高知 報告書 | 高知県ホームヘルパー連絡協議会 会長のブログ

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こんにちはニコニコ

10月31日の土曜日に、ホームヘルパー連絡協議会四国ブロック大会を開催しましたニコ

事務局が報告書でまとめたので下記に載せます音譜


ホームヘルパー四国ブロック大会報告

「暮らしと介護を考える」というテーマでむつき庵浜田きよ子先生にお話しいただきました。ヘルパー業界は、人材不足で大変な時代を迎えています。多職種連携が叫ばれる中、その中で、暮らしを支えるヘルパー、人材育成にも課題があります。でも、そんな今だからこそ、ヘルパーの専門性を考え、大事にすべきことを再確認したい、そんな想いからお願いしたテーマです。
浜田先生には、ヘルパーに向けて、たくさんのメッセージをいただきました。「誰もが健やかに生きること」「健やかに亡くなること」にこだわってきたという言葉から始まりました。「家」という場所は情報の嵐、家の様子から、その人の暮らしぶり、想い、本人だけなくご家族の状況を感じ取り、サポートする。個別性の高い在宅の中で、その多職種の中で暮らしを支える貴重なジェネラリストであると。だからこそ、基礎を学んだ上で考えることのできる力が必要。しかし、人のことは簡単にはわかり得ない「わからないということを前提に」かかわりを持つことが大事である。わからないことを前提とすることで、指示を出すのではなく、その人に向き合い、その人を主体としたかかわりを持つことができるのだとお話を聞き感じました。
そして、「私」、自分は自分を見ることができないことを理解することの大事さ。人のかかわりを通して自分を見ている。他者の視線や自分への関わりの中で感じることのできるもの。だからこそ、人とのかかわりがいかに大事であるか。自立支援というのであれば、ここまで考える必要があるはず。すべて指示されて生きる「私」にしてはダメ。病院や施設でよくある「トイレに行きましょう」「注射をします」このような指示的な言葉と異なり、在宅では「どうしますか?」と指示語を使わない、このことの大切さ。その人にどうしたいのかを訪ねる、決めていただく、そんなヘルパーのかかわりで、「力」になる。家で暮らすことが「力」を発揮できると。
エビデンスという効率を求める社会。「その人」という存在がどれほど役に立つとか、立たないとか、そんなものは数値化できないはず。「エビデンスは目先だと思いませんか?」という言葉に、勇気をもらいました。エビデンスが無いことは、認められない、意味のないことのような風潮がある医療や福祉業界。でも、私たちが大事にしなければいけないことは数値化できない、エビデンスという言葉では表せないこと。それでいいのかもしれない。でも、だからこそ、ヘルパーの専門性、介護とは何か、そんなことをエビデンスなど気にせず、具体的に明確にしていくことが必要だと感じました。
先生からのたくさんのメッセージをいただいた後、高知県ホームヘルパー協議会荒川会長と県立大学辻真美先生のトークセッションで今後のヘルパーの人材確保や育成を考える時間を持ちました。辻先生からは、社会的評価の低さ、暮らしの中での一人でのサポート、そのような様々な課題から、ハラスメントを受けやすいヘルパー。施設介護や、看護師などと一緒にするのではなく、在宅ヘルパーに特化したハラスメントの研究の必要性、そのことを通してヘルパーの人権の保障の必要性を、そして、会長は、自社でのキャリアアップの人材育成の仕組みと、それを業界に広げていくことの必要性と実施に向けて力強い意見と実施への意思表明を聞くことができました。大変な今だからこそ、業界を変えていく必要がある、一つの事業所で、ではなく、面になって一緒に取り組むことで「変える」ことにつながると感じます。一つの事業所ではなく、高知県全体で、そして四国でつながってホームヘルパー業界をより良くしていきたい。そんな想いを持つことができた時間でした。
浜田先生、辻先生本当にありがとうございました。ご参加いただきました皆様本当にありがとうございました。

高知県ホームヘルパー協議会 事務局