日本が世界に誇るマエストロ、小澤征爾さんが亡くなりました。
実は、小澤さんの演奏はさほど多く聴いたことがありません。
何枚CDを持っていたかな、と振り返ってみたところ、4枚だけでした。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番《皇帝》
小澤征爾指揮 ボストン交響楽団
ピアノ:クリストフ・エッシェンバッハ
録音:1973年(グラモフォン)
お勧め度:★★★☆☆
録音年代順に並べたらこれがトップに。
小澤征爾がボストン交響楽団の音楽監督に就任した1年目の録音です。
オーケストラは溌剌・堂々として立派、エッシェンバッハのピアノはロマンティック。
全体的に素敵だが、1楽章の最後のカデンツァ?の部分で録音の継ぎ接ぎがあるのか、盛大にブチッとなる所がめっちゃ気になる。
もっと上手く編集できんの?
それさえなければ、★プラス1。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番《皇帝》
小澤征爾指揮 ボストン交響楽団
ピアノ:ルドルフ・ゼルキン
録音:1981年(TELARC)
お勧め度:★★★★★
この演奏は以前に取り上げています。
記事はこちら。
素晴らしい。
好きな演奏で、録音も優秀。
オルフ:
世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》
小澤征爾指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
エディタ・グルベローヴァ(S)
ジョン・アラー(T)
トーマス・ハンプソン(Br)
晋友会合唱団
録音:1988年(PHILIPS)
お勧め度:★★★★★
カラヤン時代のベルリン・フィルによる《カルミナ・ブラーナ》の録音というのが貴重な気がする。
ラトル&ベルリン・フィルの《カルミナ・ブラーナ》も名盤ですが、カラヤン時代の音はしません。
しかし、この録音にはカラヤン時代の響きがあります。
そして、わざわざ日本から晋友会合唱団を呼び寄せているのも特筆すべき点。
いつかこの録音は独立して記事にします。
ベルリオーズ:幻想交響曲
小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラ
録音:2007年(DECCA) ※LIVE
お勧め度:★★★★☆
個性的ではないけれど、オーソドックスで立派な演奏。
オケもさすがの上手さで文句なし。
ラヴェルの《亡き王女のためのパヴァーヌ》も入っています。
ベルリン・フィルで活躍した名手であるクラリネットのカール・ライスターやティンパニのライナー・ゼーガースも参加しています。
特集というほどの内容はありませんが、小澤征爾さんのご冥福を祈りつつ、手持ちのCDを取り出してすべて聴いてみました。
《カルミナ・ブラーナ》が、以前聴いた時と印象が変わり、非常に素晴らしい名演だと思えたのが予想外の収穫でした。