吹奏楽の名曲に《カタロニアの栄光》というマーチがあります。

よって、カタロニアという地名は吹奏楽愛好者にとっては非常に有名です。

念のため書いておくと、スペイン北東部の地域名です。

 

画像:Googleより拝借

 

吹奏楽関係者にとっては“カタロニア”という呼称に馴染みがありますが、“カタルーニャ”という表記の方が一般的かもしれません。

カタルーニャ州の州都はかの有名なバルセロナ。

ガウディが設計した教会『サグラダ・ファミリア』も有名。

1800年代の後半に着工し、いまだに完成していません。

そんなサグラダ・ファミリアも2026年に完成予定と発表されているようですが、本当に終わるのでしょうか。

 

さて、そんなカタロニアの民謡に「鳥の歌」という名曲があります。

この民謡がなぜ世界的に有名なのか。

それは、カタロニア出身のチェロ奏者、パブロ・カザルスが広めたからです。

 

カザルスは20世紀を代表するチェリスト。

 

カザルス曰く、カタロニア地方では鳥は「Peace, Peace」と鳴くそうな。

鳴く、というか、そう表現するということでしょうね。

鳥の種類は違いますが、日本語で「コケコッコー」、英語で「クックァドゥードゥルドゥー」のように、擬声語の範疇です。

 

カザルスのいう鳥の種類までは知りませんが、鳴き声にちなみ、Peaceすなわち平和の象徴として、この曲はクラシックファンに浸透しているのです。

 

新倉瞳(チェロ)

飯森範親 指揮 山形交響楽団

録音:2015年(ART INFINI)

演奏時間 03'23


このアルバムはエルガーのチェロ協奏曲がメインとなっているほか、マックス・ブルッフの《コル・ニドライ》、そして《鳥の歌》が収録されています。コンサートに見立てるなら、アンコールの位置づけになっているのが《鳥の歌》ということになります。

艶やかで深みのある音色、慈愛に満ちた歌心。最高に素晴らしい演奏です。こんな情勢の時には特に胸に染みます。ウクライナだけでなく、ミャンマーやシリアなどなど・・・世界に平和が訪れますように。


新倉瞳さんは現代日本を代表するチェロ奏者の一人です。

このアルバムの前にも、ピアノ伴奏による《鳥の歌》を録音していらっしゃいます。

そっちの演奏は探せば大手動画サイトにあるようです。

でも、公式チャンネルではないっぽいのでリンクは貼らずにおきます。

 

自分でもこの曲を演奏してみたくて、楽譜を購入しました。

休みの日にちょっと吹いてみましたが、素朴で哀愁に満ちた本当に素敵な曲。

ピアノを弾いてくれる人がいたら一緒に演奏したいものです 🎷🎹

 

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