赤とんぼの羽化もピークを過ぎました。
毎朝、田んぼのあぜを通るたびにバタバタと驚いていた彼ら。
まだ飛ぶ力が弱くてあまり驚かせると水面に落ちてしまったりするので、少し静かに畔を歩いていました。(笑)
この頃、稲は分けつがほぼ終わって、
いよいよ穂を出す準備に入ります。
2か月前と比べるとすっかり緑になって水面が見えない程に葉を出してくれています。
この茎一本一本からあと2週間もすると穂が出てくるんです。
稲の生育を理解するうちに、
デンプンだけでなく、タンパク質の質と量もお米の味を左右することを知りました。
一般的な栽培は肥料を与えます。その量が多すぎると
お米の粒の周囲に作られるタンパク質の量が増えてしまうんです。
そしてそれはお米の味を固くしてしまう。
そもそも、今の土にどれだけ肥料分が入っているのか。
見極めたうえでどれだけ肥料を使うのか。とても難しい管理です。
無肥料で行う自然栽培はどうでしょう。
人間にとってはお米ですが、
稲にとっては穂の一粒一粒は、子孫を残すための大事な種。
種が発芽するための栄養として必要なタンパク質の量を
稲自身が決めてくれます。
人間の役割は、田植え前に稲と微生物が生きていきやすい環境を整えること。
茎を元気に広げている姿を見ながら、
土の中の稲の根と、微生物たちのコラボを想像していました。
さて、お茶碗一杯のごはん。
どのくらいタンパク質が取れるでしょう。
何と約6g。3食ごはんを食べると必要なタンパク質の20%近くを
ごはんから取れることになります。
意外でした。ごはん(白米)ってデンプンのイメージが強くて。
タンパク質は人間の細胞を作っていますね。
体の2割はタンパク質でできています。
水分が60-70%なので、水以外は半分がタンパク質ということになります。
大事なものだと、改めて思います。
それにしても、自分たちで栽培しながらも不思議です。
藁を分解して育った微生物が、今度は稲の根と共生しながら増えていく。
稲はそのおかげで茎を増やし、やがて種をつける。
それを食べて私達も笑顔になりますが、体の中の腸内細菌のエサにもなりますね。
そう、微生物ですよね。何か繋がっている。
次はそんなことを考えてみます。
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