1 日本には大学が約800校もあるそうです。平成の時代に大学の数は6割も増えました。最近の入学定員の合計は60万人を超えます。そして、私立大学への補助金は約3000億円にもなります。
 

 大学で学ぶことのメリットもありますが、みんながみんな大学へ進学する必要はないと思います。

 

2 どうしてこれほど沢山の大学ができてきたのでしょうか。ニーズがあった、すなわち大学へ行きたいと考える高校生が増えたのです。その背景には大学進学を勧める親の存在もあります。
 

 なぜ、大学へ行こうとするのか、大学へ行かせようとするのでしょうか。それは大学進学により生涯収入が増えると思っているからです。
 

 高卒で就職すれば、大卒者と比較して4年分の収入が増えますし、学費は必要ありません。しかし、大卒者の初任給とその後の昇給ペースはその差を埋め、更に逆転させると見込んでいるのです。
 

 その結果、少なくない高校生は大学で何かを学ぼうという気持よりも、大卒という資格を得るためだけに進学することとなります。大学4年間で学ぶこともあるとは思いますが、。就職して社会に出て学べることの方がずっと多いように思います。

 

3 企業側からすると、大学で学んだ内容によって採用する学生を決めることは多くありません。大学での勉強と就職は関連性が低いのが実情です。そうすると企業も大卒者を採用することにこだわることはないと思います。
 

4 問題は、高卒者と大卒者に給料の格差を設けていることにあります。高卒者も大卒者も同じ初任給で同じ給料体系にすれば、行きたくない大学へ進学する意味はなくなります。
 

 おそらくこれを実施すれば、優秀な高校生が沢山集まってくると思います。こういう会社が増えると大学進学者も減り、大学も減り、補助金も減っていくのではないでしょうか。

 

 成人年齢も引き下げられました。18歳の元気な若者が社会の一線でもっと活躍できるようにしたいものです。