1 コロナの恐怖

 

昨日(4月9日)のコロナによる死者は3人でした(NHKまとめ)。一昨日は7人となっていましたが,予断を許さない状況が続いています。

 

志村けん氏が亡くなったこともあり,もはや他人事と考えている人はないと思います。不要不急の外出を取りやめ,人との接触を80%減らし,密閉,密集,密接の三密を避け,手洗い,マスクなど感染予防に全力を上げなければなりません。

 

コロナは私たちの人生にとって非常に大きなリスクと言えます。ですからコロナの感染を恐れることは,間違いなく正しいことです。

 

2 コロナの1000倍

 

しかし,私たちの周りにあるリスクはコロナだけではありません。コロナに気を取られて,コロナ以外のリスクを忘れるようなことがあると大変です。

 

日本で年間約138万人が亡くなっていますから,1日に約3800人となります。コロナで亡くなっている人の1000倍です。

 

ガン,脳卒中,心臓疾患,インフルエンザ,交通事故,労災事故,殺人,傷害致死など,様々なリスクが私たちを取り囲んでいます。これらのリスクはコロナと比較にならないくらい大きなものなのです。

 

3 リスクを正しく知る

 

テレビもラジオも新聞も,マスコミはコロナ一色であり,コロナしか見ていません。コロナにさえ感染しなければ安全だという誤解が広まっていないでしょうか。以前に紹介したロルフ・ドペリー著「Think Smart」は,ニュースによって頭の中に誤ったリスクマップが作られると言っています。

 

コロナのリスクが気になって,自動車を運転中にスマホでニュースを見ていて事故を起こしたら大変なことです。交通事故のリスクはコロナより身近ではないでしょうか。

 

1日に3人死亡と3800人死亡のリスクの違いを正当に評価することが大切です。コロナだけではない。私たちの人生は様々なリスクに取り囲まれているです。

 

どんなリスクがいつ私を襲うか分かりません。「100日後に死ぬワニ」のように,突然人生の終わりを迎えることがあるかもしれません。

 

そして,いつ,そのようなリスクに襲われるということがあっても,後悔を残さないように,しっかりと生きていくことが大切だと思います。