このブログに「親との日々」というテーマを加えたのは2年半前。
その頃の母は認知症の症状が出始めてはいましたが、まだ一人で生活していました。

おととしの暮れに我が家近くのサービス付き高齢者向け住宅に越してきて、
1年足らずで老人ホームへ転居。
そして8ヶ月経った今、認知症とは別の病気が見つかり昨日あわただしく病院に入院しました。

認知症の症状でどんどん近い記憶を失い、遠い親戚のことは見分けがつかなくなり、数分前の記憶も定かでなくなっている自分に恐怖を覚え、時々自暴自棄なことを口走っていましたが

 

老人ホームの若い職員には優しい声をかけ

時折楽しいことを言って場を和ませ
訪ねてくれた親戚には(覚えていない人であっても)記憶の欠片を手繰り寄せ感謝を口にし、
久しぶりに来た孫には(たぶん覚えていないけれど)、がんばっていてえらい!しっかり生きなさいと励ます。


本当の母を見失わない姿に、わが母ながらあっぱれ!!と拍手を送っています。

私に対しては一番近い存在と思ってくれているようで、暴言を吐いたり困らせるようなことも多々ありますが、同時に「ありがとう」「迷惑をかけて申し訳ない」「自分の家族を大事にしなさい」「私は大丈夫」とも言い続けてくれています。

母が最後の時を過ごすであろう病院は、兄と相談して決めました。
我が家からは1時間、兄の家からだと2時間以上かかるところになってしまいましたが、とても丁寧に母の尊厳を大切に見守ってくれる病院です。
コロナのことがまだあって自由に面会とはいかないのですが、私と兄がそばにいない時間も幸せで穏やかな時間であってほしい…とここに決めました。
お医者様の判断によるとゴールは近いようです。


母はやりたいことを仕事にした私を応援してくれていましたので、最小限の仕事は精一杯真摯に取り組みつつ、母との日々を悔いなく過ごしたいと思います。