今年4月から当塾で英語を始め、まずは中学の内容から積み直していきました。そして、このたび中学英文法が一通り終わったため、長文読解に入りました。
ここまで来たら、当塾では授業のメインが長文読解となります。「えっ、高校英文法は？」と思われるかもしれませんが、こちらは専用の教材を使い、宿題で行います。
……と言うと、今度は「高校英文法の学習が生徒任せ……？」というツッコミを受けるかもしれません。
しかし、宿題の進捗状況はその都度確実にチェックしておりますから、決して生徒さん任せというわけではありません。
そのうえで、当塾における中学英文法の授業を乗り切った生徒さんが、当塾の指定教材を用いて、これまで培った学習方法を実践すれば、最低限不可欠な文法知識を仕入れるところまではできます。そのような指導を実施しております。
……確かに「最低限不可欠な」ところまでです。
ただし、それはあくまで、その時点の「文法知識」のみに重きを置いた場合の話です。長文を使って適切な方法でトレーニングすれば、たとえ宿題で入れた文法知識が「最低限不可欠な」ところまでだったとしても、こちらからのサポートを通じて発展的な知識を仕入れることができます。
単語も同じことで、一語一語を雑に扱うような読み方をしていなければ、長文読解を通じて知識を増加・定着・強化していくことができます。よって、授業で次に扱うものとしては長文が優先される、という考えを持っています。
事実、当塾で長文読解に入った生徒さんは、現状例外なくスコアを伸ばしています。そういったわけで、適切な方法で英語長文を演習することは、単語や文法の力にも通じるのです。
さて、特に高校生で、中学英語からやり直す場合。中学範囲の「文法」か「単語」、どちらを優先して終わらせるべきでしょうか。
……どちらも早く終わらせよう、と言いたいところですが、そんな身も蓋もないことを言っても仕方ありません。
これは意外かもしれませんが「文法」であると考えます（ただし、①品詞についての理解があること、②文法の練習からして「読めない・怪しい・分からない」言葉を潰しながらやっていること、③中学英単語の復習もある程度並行してやっていること。この3点が前提です）。
というのも、単語に関しては、文法の練習でも一語一語を雑に扱わず、読めない・怪しい・分からないものを丁寧に調べながらやっていけば、そこそこ知識を入れることができます。
学校の定期テスト等で高校範囲の単語問題が出るのなら、中学範囲をすっ飛ばしてそこを暗記することも可能か不可能かで言えば可能です（推奨はしませんが）。
しかし、文法はそうはいきません。上のように、文法を学んで単語知識を入れることはできても、その逆、つまり単語を暗記して文法知識も入れることは（教材の選び方にもよりますが、それでも）かなり難しいでしょう。
学校の定期テスト等で高校範囲の文法問題が出る場合も、中学範囲の文法が分かっていないのに高校範囲の文法を理解しようとすることは、原則としてほぼ不可能です。
長文を読むにしても、単語が分からないのなら自分ですぐに調べられる場合が多いですが、文法知識が足りなくて文章の意味が分からない、となると、それを1人で調べるのには多大な時間がかかります（すぐ指導者などに頼ることができるのならいいかもしれませんが）。
以上の理由により、あくまでも中学範囲の復習という面では、単語よりも文法のほうが優先される。こう考えています。
ただし、単語も本当に大事ですから、どんどん暗記してください。高校英語で躓いている場合、中学レベルの語彙が無い、ということが殆どです。高校の単語帳の前に中学の単語帳です！
中学範囲の文法と単語を固めれば、主語（S）を動詞（V）で動かして、そこに追加情報（O,C,M）を付け足していくような形で、頭から一つ一つ、イメージを作りながら読んでいくということができるようになります。これができるようになると、本当に強いのです。
当該生徒さんは、既にここまでを終えています。ですから、長文読解も上記の「イメージ読み」によって進めています。イメージできない単語が、読めない・怪しい・分からないに相当する単語です。それらは全て調べ、覚えます。
その上で、品詞や文型の指摘もおこなっています。イメージと理論を繋げ、さらに実力を上げてもらえるようにしています。
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上記以外にも、市街地のほか、清水区から通われている生徒さんもいらっしゃいます。