静岡市葵区羽鳥の個別指導塾、学習塾ゼファーです。
今回は、国語における選択肢問題への向き合い方について(あえて「解き方」とは表記しません)。
選択肢問題とはこういうものですね。記号問題、などと呼ばれることも多いでしょう。
さて、国語の選択肢問題を解く時、あまりよくないやり方が二つあります。
① 選択肢そのものを排除してしまう。
② いきなり正しいものを選ぼうとする。
それぞれ説明していきます。
① 選択肢そのものを排除してしまう。
これは、要するに「選択肢でハネてしまう」ということです。たとえば、選択肢の中の「ア・イ・エ」が違うと判断した場合に、こうしてしまうやり方です。
これでは、自分が何をもって「ア・イ・エ」を誤答選択肢(それを選ぶとバツになってしまう選択肢)であるとみなしたのかが分からなくなってしまいます。
根拠が弱くなりますから、間違える可能性そのものが上がりますし、見直しの際にも困ります。
② いきなり正しいものを選ぼうとする。
さて、①で「ア・イ・エ」を誤答選択肢とみなしましたね。ここで即座に「ウ」と答えてしまう。これも危険なやり方です。
いきなり正答まで飛ぼうとすると、検証が甘くなります。
まず、選択肢の内容にはグラデーションがあります。「イ・エ」は明らかに違うとしても「ア」はかなり正答選択肢に近い内容かもしれない。
しかし、そのグラデーションを無視して「ア」も「イ・エ」と一緒くたに「×」扱いをしてしまうと、もう見なくなってしまう。今回の場合は「ウ」と「ア」を比較しなければ、本当に答えが「ウ」でいいのかが不明瞭なままです。
そこで、こうします。
① 選択肢そのものではなく、内容でハネる。
② まずは正答選択肢となりそうなものにマルをつけ、その後で絞り込む。
① 選択肢そのものではなく、内容でハネる。
最初に提示しましょう。こうするわけです。選択肢イ・エの内容部分に着目してください。
こうすることで、選択肢そのものでハネてしまっていた場合と違い、自分が何をもって誤答選択肢と判断したのかが分かりやすくなります。根拠が強くなりますから、合う可能性そのものが上がりますし、見直しの際もどこをチェックしたらいいのかが見えやすくなります。
また、ここで、先ほど問題にしていた「ア」の内容には何もついていないということも抑えておいてください。次の話につながります。
② まずは正答選択肢となりそうなものにマルをつけ、その後で絞り込む。
設問文で「一つ選び」と指示されているからといって、いきなり一つだけを選ぶ必要はありません。それは最終的にできればよい。
そこでこのように、アにもウにもマルをつけてしまいます。
そのうえで、選択肢の内容を本文内容と検証する。すると、例えばこのような書き込みができるはずです。
「ア」の内容にバツがつき、そして「ウ」のマルが何重にもなりました。
ここまでやってから、答えを出す。つまり、解答欄に「ウ」と書くわけです。
いきなり白黒つけようとするから、解答根拠が雑になってしまうのです。だから、まずはグレーゾーンを定め、その後改めて白黒つける。このように、段階を踏むことが肝要です。
これが完成形です。
ここまでやって初めて、答えを「ウ」と確定する。これが基本的な姿勢です。
怪しい選択肢には、とりあえずマルをつける。その後絞り込む、というわけです。なお、怪しいものにマルをつけるのが嫌ならば、△などでも構いません。とにかく、少しでも迷うものがあるならば、いきなり完璧な答えまで飛ぼうとしないことが大切です。
よく練られた国語の誤答選択肢というのは、常識や理屈で考えたら筋が通っている。つまり、説得力があるのです。けれども、本文にそんなこと書いてないよね、という内容です。
だから、その説得力に「持っていかれ」ないようにしなければならない。そのために、上記のような手段が有効です。
なお、実は「本文に書いてあるか否か」を判断できるだけではまだ不十分です。
より一層高みを目指すためには「正答選択肢に来そうな内容を大体予想しておく」+「本文に書かれているか否か、というよりも設問で問われていることに相応しいものを選ぶ」という観点が必要となってくるのですが……、長くなってしまうので、こちらは改めて紹介します。
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