「小・中・高・浪 全教科全学年対応」
ほぼ全ての個別指導塾で使われているセールスフレーズである。
ただ、あくまでも「対応」である。現実に上記の幅で完全に対応するとしたら
講師の調達・カリキュラム、教材の選定等で膨大な費用や手間がかかってし
まう。
とは言っても実際、個別の塾には幅広いニーズのご家庭が相談に来る。
英・数を見てもらいたいといったオーソドックスなものや
証明問題の応用のみ、センター用の地理だけ等極めてレアなケースも存在する。
しかし前回の記事でも少し述べたが、個別塾は以上な営業体質で、塾側から言
及すればぶっちゃけ「生徒別平均月謝の向上のためできるだけ多くの回数来て
もらいたい。」のである。本当に親身になって考えてもらえる塾(大手では体制上
厳しい)でない限り室長のアドバイスを完全に鵜呑みにするのは危険である。
そこで学年・科目別のお勧めランキングを目安として公開しようと思います。
(中学生)
数学◎ 科目の特質上個別の形態に合っている。
英語○ 文法(特に既習範囲の復習)ならOK。発音・長文はいまいち合わない。
国語× 読解問題は肢別の選択や抜き出し等、個別の形態に合わない。
音読ができない個別の環境下では難しい。
理科△ 単元にもよるがあまり効果は無い。計算の反復ならまだいい。
社会▲ よほど苦手で、基本的なイメージを掴むために利用できる程度。
(高校生)
数学○ 高度な範囲になってくると対応できる講師が限られるので
講師を固定できるかどうかが鍵。
英語△ 長文はほとんど無駄。短大・中堅私大の推薦狙いで
文法の修得なら利用価値はある。
現文× 不要。時間の無駄。
古文△ 文法の暗記ならよし。
社会× 意味なし
化学△ 有機化学の範囲は使えるが、対応できる講師が固定できるかどうか。
(小学生)
算数○ 通うなら計算問題の反復による定着と文章題の克服に使用。
国語× 小学生の国語は音読が重要。家で声を出して読ませる方がまし。
といった所である。
総じていえるのは、
①算数・数学の計算問題は個別のスタイルに合っている。
②国語・英語の読解は解説が超重要である。
高度な文章の読み方、肢別の選択方法、指示語の読み取り、
接続詞を挟んでの対比、等々個別では対応できない。
またボキャブラリーが追いつかない状態であれば単語を調べるのに
時間がかかり費用対効果もよくない。受けるなら集団形式で解説の
上手い講師に頼むべきである。