区役所で手続中の出来事です。
隣のパーテーション越しから、職員さんのこんな説明が聞こえてきました。
「マイナポータルでしかこの情報は見られません」
そのとき、私は「マイナポータルアプリを使ったことがないなあ」
と思っていたところでしたので、
思わず意識がそちらに行ってしまいました。
どうやら、その区民の方はマイナンバーカードをお持ちでなく
「マイナポータルって何ですか?」という状態です。
それに対して職員さんは、
「お求めの情報はマイナポータルでしか見られません。ここでは見られないんです」
と、淡々と説明されていました。
おそらくその通りなのだと思いましたが、
少し年配に見えるその方が戸惑っていらっしゃる気配に
なんともいたたまれない気持ちになりました。
最近、高齢者向けにスマホ操作をサポートする
学生ボランティアの存在を知りました。
スマホの操作に慣れていない方はまだまだ多いと感じています。
そんな中で、「アプリでしか見られない公的情報」があるとしたら・・・
マイナポータルを使っていない私も心配になりました。
もちろん、デジタル化の流れは止められません。
でも、すべてをスマートフォンで完結させるのではなく
誰でもアクセスできる「もう一つの道」も残してもらいたいのです。
できれば対面で・・・
少しずつデジタルに乗り遅れ始めた
老眼鏡世代としては、そう願わずにはいられません。
もっと心配なのは、スマホ操作に不慣れな方ほど
フィッシング詐欺などのトラブルにも巻き込まれやすいことです。
若い人にとって便利でも
シニア世代にとって
不便なこともわかっていただきたい。
最後はやっぱり「人」に頼りたいと思う出来事でした。