学会のはなし | 犬と猫の行動診療科ブログ

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問題行動の往診診療を行っている獣医師のブログです。

8/30~9/1は、「行動2017」という学会に参加してきました。
 
東京で行われましたが、新幹線をおりてみると、あれ?暑くない・・・
関西はまだまだ夏日だったんですよねぇ。暑いつもりで半袖しか持ってきていなくってあせる
学会二日目、三日目は雨模様だったので、寒いくらいでした叫び
 
今回の学会ですが、5つの行動研究会が一堂に会する合同学会でした。
開催は6年ぶりとのこと。
 
さまざまな生物の行動研究が対象なので、類人猿、畜産動物、げっ歯類、鳥類や魚類、昆虫まで・・・
犬や猫に関する内容は多くなかったですが、たくさんの生物の行動に関する話を聞くことができて、おもしろかったです!
 
その中でのトピックを一つご紹介しますね。
ラットの異性臭に対する選好性についての話です。
 
性的に成熟したオスがメスを探したり、メスがオスにひきつけられるという行動は、
エストラジオールやテストステロンといった性ホルモンが関与しています。
 
オスに去勢手術やメスに卵巣摘出を行うと、性ホルモンがなくなってしまうので、
異性から探索される作用は弱くなってしまうのですが、
なんと、雄ラットを去勢手術すると、一時的に同性からモテることがあるそうです!
 
これは、性ホルモンが出なくなってしまうことにより、「そのホルモンを出せ!」という指令をしている
他のホルモンが上昇することで起こる作用と考えられるそうです。
 
この講義のあと、一緒に話を聞いていた知り合いと
「うちの犬、去勢手術をしてから、他のオスにモテモテなんだよね・・・」
「確かに、そういうワンちゃんいるよねぇ」
などと話をしていました。
 
まだまだ、ラットの研究ベースの話なので、犬や猫でのことは分かっていませんが、犬や猫でもそういう効果があるのかなぁ?・・・
今後の研究の成果が期待されるところです。

 


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