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催眠療法&心理療法
悩みの解決やストレス解消、日常の出来事や思いついたことを自由気ままに掲載



1957年 東京の有楽町の交番に
「私は、指名手配されていますか?」
と尋ねてきた24歳の男が捕まりました。

この男は、広島で集金した25万円を
持ち逃げしていました。



犯罪を犯してしまうと逮捕されるのではとの
不安に苛まれるようになるのが人の常です。

余程ふてぶてしい人間でない限り、
街を歩いている時に警察官の姿を見かけたりすると
職務質問を受けないようにと
不自然な回避行動をするだろうし、

電車内でスーツ姿の男性と目が合ったら
もしかしたら自分を尾行、監視している刑事かもと
不自然な行動をするかも知れません。


逃げることに疲れ果てたと自首する犯人等は、
実際に警察に自宅に踏み込まれて
テレビドラマさながらの一歩違いで
逃げるようなことが繰り返されなくても
逮捕されるのではとの緊張と不安の日々を
過ごすことに疲れ果てるのでしょう。


また、安心感を求めたくなって
警察の手が自分にどこまで及んでいるのか
少しでも情報を得ようとして
犯行現場に戻ることがあります。

犯人は現場に戻るなんて言われていますよね。


一番手っ取り早いのが警察に直接聞くことですが、
まあ普通は一番危険なことに近づくことになるので
やらないものですが、上の犯人はやっちゃったようです。

しかも、文明の利器、電話で問い合わせではなくて
直接赴いて聞くって………。


これ一見、お馬鹿な犯人のようにも思えますが
おそらく逃げることにかなり疲れ果てて
もう終わりにしたかったのかなと思うんですよね。
ちょっと形の違う自首かなと。


人間、なんか後ろめたいことをしでかしたり、
自分が欠点だと思っていることを
他人に馬鹿にされる恐れや不安感から

先に自分から自分の欠点や不安を暴露して
ショックを和らげようとする
防衛的露出行動というのがあるようで、
上の犯人にこのような心理も働いた可能性があります。


浮気をした旦那が罪悪感から
隠し切れなくなって
妻に自分から暴露してしまうのも一つだろうし、

少し違うかと思いますが
バレることを隠そうとしてなのか、罪滅ぼしなのか、
はたまた
バレる前に沢山の喜びを体験してもらうことで
バレた時の妻の怒りを少しでも
軽減しようとしているのか分かりませんが、

普段とは違って急に優しくなったり気遣いをして
バレる危険性を高めるようなことをするのも
不確実なことを少しでも把握しておきたい
心理の表れかも知れません。


以前、強迫神経症の方が
7~8年前に車で人身事故を起こしたような気がして
毎日が不安でしようがないと話していたので
不確かなことから起きている不安な気持ちの一部を
潰すことで少しでも負担が軽くなればと
警察に一緒に確かめに行ったことがあるのですが

自分が指名手配されているかどうかを確かめに行った
上の犯人の男性は、実際に犯行に及んでいることは
はっきりと自覚しているのですから
全く意味が違いますね。



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