うさぎ税 | 神戸カウンセリング花時計

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明治の初め、日本でウサギの珍種を競う
『兎会』と称する市が流行り
投機の対象になりました。

当時の東京府は、
飼育する兎の登録を義務付けて
1羽につき毎月1円の税を課しました。




『散切り頭をたたいてみれば文明開化の音がする』


長く続いた江戸時代から明治時代になり
西洋文化が日本に入ってきたものの一つが
アナウサギ。

可愛らしい丸みを帯びた体形や
多彩な被毛等から大流行して過熱し、

明治時代の公務員の初任給が4円前後の頃に
珍しい品種や人気の毛色の兎は、
600円の高値で取引されることもあったようです。


兎投機で破産する人、詐欺をする人、
殺人事件等が起きて社会問題化したこともあり
当時の東京府は、兎一羽に対して
月1円を課税すると共に、
飼育する兎の届け出も義務付け。


確か電電公社の民営化を機会に
だったと思いますが
一昔前に日本の多くの会社や一般の人達が
株や不動産に投資して好景気となりましたが
色々な問題も表面化したので

政府が抑制しようとしたことで
景気が急激に失速して
俗に言うバブル崩壊となりました。

この明治の兎投機も東京府が税を課したことが
良かったのか、悪かったのか分かりませんが
兎バブルが弾けて失速したようです。

ウサギ税が課されていた期間は6年ほど、
景気は気からとも言いますが、
ウサギ税が廃止されてもウサギへの熱量は戻らず。
夢幻の如くです。

昔の西洋で投機対象となり過熱していた
チューリップの価値が噂話によって
一気にバブルが弾けたこともありました。


その火付け役が
何なのか誰なのか分かりませんが
過ぎてみれば
あれはいったい何だったのかと思えるような
大勢の人を巻き込んだ過熱は
昔からある様ですね。

売れるものを沢山売るのは普通の営業マンで
道端に転がっている石をも販売出来るのが
一流の営業マンなんて言われますが、

人は心が奪われてしまうと
大切なことが見えなくなったり
見ようとしなくなったりするようです。


今は世界を見渡しても何かのきっかけや
火付け役の誰かによって夢幻如くの対象に
過熱させられているようなものは
無さそうですがふと浮かんだ
温暖化問題等の色々な社会的な問題が
そうでないことを祈りつつ、

兎のような大きな二つの耳と、
大きな二つの眼で
物事や人を見ることを
怠らないようにしたいものです。



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