先日、百貨店の案内カウンターにいると、20代の中国人の女の子が訪ねてきた。
「すみません。お尋ねしたいんですが。
上が着物で、下が韓国服のようにスカートみたいになっているのあるでしょ。
あれって、どこで売ってるの??」
私はすぐにピンときた。
「ああ、袴ですね。残念ながら、あれは、当店には販売してないし、
レンタルはあるけれども、3カ月前から予約してないと借りられないものです」
中国人の女の子は、残念そうだった。
「ええっっっーーーー!!欲しい!!あれを買うために日本に着たのに~!!」
私は言った。
「残念ですが、あれは基本「レンタル」するものであって、買うものではないんです。
上下揃えると、最低10万円はすると思いますよ。
基本3月の卒業式に着るものだから、そのために3カ月くらい前、だからちょうど
今の季節に予約するもの。当日レンタルは基本ないと思う。京都ならあるかもしれないけど」
女の子は、あきらめたようだった。
「 わかりました。次に日本にくるときは、京都で探してみようと思います。
ちなみに、あれは、日本語で何というの??」
私は、紙に 「 袴 (HAKAMA)] と書いて、彼女に渡しました。
× × ×
数分後、そのことを通訳仲間の中国人女子大生に話したら、
「 私も卒業式にあれ、着たい!!どこに行けば借りられるの ??」
というので、
「 3カ月前から、予約しなきゃだめよ!!
今、予約しておかないと、いい柄、取られちゃうわよ!!」
と、忠告しました。
「 じゃあ、浴衣着て卒業式出ようかな・・・・」
「 それは、あかん!!」
「 どうして・・・? 」
× × ×
私は自分のショボイ着物知識で、袴について語りました。
今から100年ほど前、明治~昭和初期にかけての女学生が着てたもの。
当時の日本は、まだ洋服があまり浸透しておらず、良家の子女が着ていたもの。
中国でいえば、中華民国の時代。
良家の子女が、こんな服を着ていた時の、日本バージョンだと思って頂いてよい。
今の日本では、大学の卒業式に着られることが多く、
学校の教師(小・中・高)をされている人は卒業式に着ることもある。
浴衣は夏に着るもの。
7月以前に着ると、笑われる。
京都には当日着物レンタルがあるけど、
あれは基本、昔の時装(普段着)。
昔の正装となる「振袖」「袴」などは、
3カ月前から予約しないと、借りられないものよ。
と。
× × ×
「へえ~勉強になりました。ありがとうございます」
と、彼女に言われました。謙虚でかわいい子です
それにしても、中国人女子も、袴に憧れる時代になったんですね^^
私も袴は大~好き。
高校時代、部活で、筝曲部に入ったのも袴が着られるからという理由。
( お琴とはいえ、スパルタな部活で、袴どころじゃなかったけど、、、)
振袖よりも袴が着てみたかった。。。
理由はやっぱり、、、、
宝塚音楽学校
一度、こんな風に、黒い紋付で緑の袴をはいてみたかった。
髪のはもちろんショートにして。