明け方少し寒く感じ起床。

掛け布団が蹴られているのに気づく。

季節の変化にカラダが反応している。

日に日に春に浸る今日この頃。

 

 

本日の金言

そろそろ年相応に余裕を持ちたい。

気持ちも人生も。

 

 

通勤時の車窓から見える桜が

既に葉桜へと変わったのに気づく。

今年の花見らしい風情を味わう事もなく

早くも終焉の兆しの春を思う。

 

四季の中でも何故か春は短く感じられる。

寒かった冬からの春到来の喜びは

子供の頃楽しみだった夏休みと同じく

永く待ちわびたもの程短く感じてしまう。

 

 

若い頃は友人や同僚とはよく花見に行った。

目的の殆どは野外で堂々と酒が飲めること。

流石に羽目を外した記憶はないが

寒さに耐えながらの夜桜の酒は旨くなかった。

 

SNSなどでは花見に持参する弁当や折り詰めが

数多く晒されており、どれも見栄えのするものばかり。

日常弁当や折り詰めを野外で食べる事が少なくなったが

桜咲く春には今の時代でも昔と変わらぬように思う。

 

 

昨年の年末を迎える前に彼女の担当医から

治療の打ち切りを告げられた際

来年の春の桜は見られるかと尋ねたが

年を越すのも難しいと言われた事を思い出した。

 

彼女との花見の思い出は王子動物園での桜の通り抜け。

余り乗り気ではなかったが半ば強引に連れて行かれたが

あの夜桜の美しさに感動し、あの強引さに今でも感謝している。

出来るなら最期にもう一度と今でも思っている。

 

昔からの諺にある「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」。

私の人生は彼女に添ってみて変わった事がかなり多い。

やさぐれていた人生をやり直せたのもそのおかげしかない。

彼女への感謝は哀しみではなく明るさで表そうと思うようになった。

 

 

現在地上と天国との別居生活中ではあるが

彼女の残してくれたものと添うてここで生きる。