“秒速1メートル”の再調査 | こばじぃのブログ

こばじぃのブログ

三軒茶屋から山梨県上野原に転居した【ぢぢぃ】のアレコレ

2022/6/1:サイドバーに、
上野原情報メディア「めためたUENOHARA」による、
YouTube「八重山と、こばじぃ」をリンクしました

先日のブログで記述した、NHKの

でやった(らしい)、「超高齢社会」健康寿命をのばす秒速1メートル歩行

がイマイチ納得できず、再調査した。


その結果、この番組の出典らしきものが見つかった。


それが、2013年12月19日の毎日新聞の記事。

師走も半ば。

「師も走り回る忙しさ」と言われ、どんなに年を取って立派な師となっても、

走り回れる程度に速く歩けることは、健康長寿の秘訣。


最近、米国の研究者が、世界で実施された高齢者の歩行と生存率に関する、

9件の研究をまとめた結果を報告。


対象となった65歳以上の総数は、3万4485人(平均73.5歳、女性約60%)。

6~21年にわたって追跡したところ、1万7528人が亡くなっていた。


この人たちの生存率を、歩行速度別に、

①最も遅いグループ(秒速0.4m未満)

②普通のグループ(同1.0~1.2m)

③速いグループ(同1.4m以上)

の3グループに分けて調べた。


ある年齢の時点で、その後5年間生存する可能性をグループごとに計算すると、

65~74歳では男性でそれぞれ①68%、②90%、③95%、

女性ではそれぞれ①80%、②96%、③97%との結果。

歩行速度が速いほど、生存率が高くなる。

75~84歳でも、男性が①60%、②83%、③93%、

女性が①69%、②91%、③95%と、同じような結果。


10年後の生存率を計算しても、ほぼ同じ結果となり、

速いスピードで歩ける高齢者が高い生存率となることが示された。

過去のデータからも、歩行で秒速1mを維持できると、健康長寿が保てる傾向が強い。


この秒速1mという速さは、私たちの日常生活にも深く関わっている。

歩行者用横断歩道の青信号は、歩行速度が秒速1mの人が渡り切れるように、

点灯時間が設定されている。

横断歩道を青信号の間に渡れるのは、歩行速度が秒速1m以上の人、

渡り切れれば満足できる歩行速度を維持していることに。

渡り切れない場合は、どうすればよいか?

まずは、足腰の筋力を中心としたトレーニング。

歩行速度が遅くなると、転倒なども増えるため、転倒予防にも有効。

体力やひざの痛みなどによって個人差はあるが、

毎日少しずつでも根気よく、できれば仲間も作って楽しみながらやってみるのが良い。

(すずき・たかお=国立長寿医療研究センター研究所長)



やっぱり何かが引っ掛かる。


それは、まずこの記事の数字の曖昧さだ。


細かな数字が並んでいるので、それらしく見えるが、

亡くなった人の男女比が明らかにされていない事や、

グループ①と②の間と、②と③の間の人がどこかへ行ってしまい、

最終結果をパーセンテージだけで表している。


何となく、どこかの国の事故報告書に似てると思うのはオイラだけ?



もう一つ、引っ掛かるのが、

ストライドとピッチの関係が無視されている事だ。


同じ秒速1メーターといっても、

歩幅50cmで1秒に2歩あるくのと、

歩幅1mで、1秒1歩ってのを同じにしているし、

体重100kgの人の秒速1メートルと、

40kgの人の秒速1メートルも同じに扱われている訳だ。


そういった事の数値を記すか、

でなければ同じような体格の人を集めて、っていうんなら解るが…




しかし、数字がおかしいから『秒速1メートル』歩行が間違っているって言ってる訳ではない。


そもそも、

「歩くと健康になる」のではなく、

「歩かないと不健康になる」って事だよねっ。


それにどんなお年寄りでも、常日頃、重労働に励んでいる人や、

本格的にスポーツをやっている方々は、

わざわざ“健康のために歩く”必要もない。


だから、あくまでも“運動不足”を実感している人や、

医師から「アンタ、運動不足だよ」って言われていたり、

見るからに“メタボリック症候群”の歩くカンバンみたいな人達が、

最低限の運動として、“歩きましょう”という事なんだ。


でもその前に、

“百害あって一利なし”の喫煙の習慣をやめ、

早寝早起きと一日三回の決まった時刻の食事をし、

暴飲暴食を慎むという事を実行していないと、

どんなにジョギングやウォーキングをしても意味の無い事になるだろう。



オイラのブログ

2012年11月10日の『ジェボンズのパラドックス』を思い出す。


体重70kgの中年男性が、

時速8kmほどで1時間のジョギングを終え、

「プハーッ、運動した後のビールは美味いっ!」

「おいっ、それじゃぁ何にもならないだろうよ」

「大丈夫だよ、1時間も走ったんだから、

ビール大瓶1本と鳥の唐揚げ5個くらい…」


運動で消費したのは450KCalで、

その後の飲食で650KCalを取り込んでいる。


おまけに

「疲れたから、今日はタクシーで帰るよ」って?


まぁ、世の中こんな事が多い。


だからといって、歩いてもムダだって言ってるんじゃない。




などと、ダラダラになってしまったこの文章を、

どうやってまとめようかなぁ…、って悩んでいたら、

14日の朝刊に出ていた“S毎○”の広告に、

新事実「歩幅」が狭いと認知機能低下のリスク増

って?

この“秒速1メートル”を調べていた時に見たよ、この記事!


それも去年8月の“S文○”の記事だった。


という事で、

次回は『歩幅が狭いと認知症に』を掲載しよう♪