* りさぽんです *




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 * 由依side *




 理「ゆい」




 由「ん?」




 理「ちょっと来て、」




 今日はエイト全員で雑誌の撮影
 メンバーが順に呼ばれて
 全員がソロの撮影が終わるまでの時間
 わたしは楽屋のソファに座って携帯を弄っていた




 すると少し離れていた所で本を読んでいた理佐が
 突然わたしの名前を呼んで手招きをした




 そんな理佐に混乱しながらも理佐の隣にそっと腰掛けた




 由「どうしたの?めずらしいね、」




 理「なんで?ゆいのこと呼んだだけだよ笑」




 由「いつも本ばっかりなのに」




 理「妬いてるの?」




 由「べつに、」




 理「ふぅん、」




 だけど、わたしを隣に呼んだとはいえ一向に
 本から目を離さない理佐
 なんでわたし呼ばれたんだろう、
 そんな疑問しか思い浮かばなかった




 そんな理佐を不思議に思いながらわたしももう1度
 携帯に目を向けてネットを漁る




 理「ゆい」




 由「っ、!、、びっくりした、」




 理「え?なにどうしたの笑」




 由「どう、したの、って、、、」




 すると突然、耳元で名前を囁かれながら
 後ろからぎゅっと抱き締められた




 あまりに突然の出来事に思考回路が全て停止
 ゆっくり振り返ってみると、そこにはわたしの首筋に
 顔を埋めた理佐がいた




 由「なにっ、、、」




 理「なんか抱きつきたくなっちゃった、」




 由「、、、どこかで頭打ったの?」




 理「なんでそうなるの笑」




 由「だって、、」




 理「わたしたち付き合ってるんだよ?普通にするじゃん、こんなこと




 確かにこんな風に抱き合ったりするのは
 カップルにとっては
 スキンシップの様なものかもしれない





 だけど、わたしにしてみれば理佐がこんな風に
 みんなの前でわたしに抱きついてくる姿は
 今まで見た事がない




 ひやかされるのが嫌なのかよくわからないけど
 楽屋では他のメンバーと話してたり本に夢中になってる




 まあ、でも家では当たり前に
 ぎゅーもちゅーもしてくれるからいいんだけど




 由「、、、向かい合ってぎゅーしたい」




 理「ふふ、いいよ」




 由「やった」




 ちょっと上からな言い方をしてるわたしだけど
 主に家で甘えるのはわたしから




 何故かはわからないけどソファに隣同士で座ってたら
 手が勝手に理佐の手を掴んでいるし
 気づけばわたしの体は理佐に巻きついてる




 だけど、そんなわたしを拒否する様子もなく
 黙って受け入れてくれる理佐が心地よかった




 わたしが抱きつけば温かい体で抱き締め返してくれるし
 夜、ちょっといい雰囲気になればそういう事だってする




 由「ねっ、近いっ、、、」




 理「ゆいがこっち向きたいって言ったんじゃん」




 由「けど、、、」




 ソファに座っている理佐の膝に乗って向かい合って座る
 理佐の顔との距離はほとんど僅かしかない
 みんなが見ている所でこんなこと
 、、、恥ずかしい




 だけど、どれだけ体を離そうとしても
 わたしの体に巻きついてる理佐の手がそれを拒む




 友「2人ともなにいちゃいちゃしてるの〜」




 理「ちょっとゆうかりん邪魔しないでよ」




 友「え、冷たくない?笑」




 理「今いい感じなんだから、」




 由「っ、いい感じ、って、、」




 案の定わたし達に気づいたメンバーに
 次々と声を掛けられてわたしの顔は
 どんどん紅潮していく




 そんなわたしを見てふふ、と笑いながら
 そっとわたしの頭を撫でる理佐




 わたしよりもうわてな理佐に
 ちょっとだけムカッとしてほっぺをきゅ、とつねる




 理「ちょっと、ゆいなにしてるの」




 由「余裕そうなのやだ、」




 理「わたしだってどきどきしてるよ?」




 由「、、うそだ、」




 理「うそじゃない、だってこんなにかわいい彼女が目の前にいるんだよ?」




 なんてさらっとこんな言葉を口にしてしまう理佐に
 思わずぽかんとしてしまう




 そして今度はわたしがほっぺを軽くつねられて
 大丈夫ですか〜?笑
 なんて声をかけられる




 理「顔真っ赤じゃん」




 由「、、、やだ、」




 理「ん?なにが?」




 由「ここでいちゃいちゃ、やだ、、、」




 理「わたしもあんまり好んではしないよ」




 由「じゃあ、なんで、」




 理「ん〜、なんかわたしの理性が家まで持たないなって」




 由「、、、わたしは、いつでも、いちゃいちゃしたい、」




 理「じゃあ、さっきここではやだって言ったのだれ〜?




 おでこをつん、と合わせて話す度にかかる理佐の吐息で
 存在を余計近くに感じる




 わたしが意味不明なことを言っている時も
 優しい顔で笑ってくれる理佐を見ると
 なんだかこっちまで笑顔になってしまう




 こんな時間がずーっと続けばいいのにな、、
 なんてね




 由「もうすぐ呼ばれちゃうね、」




 理「、、、やだ?笑」




 由「やだ、、」




 理「、、、ほんと、それやめてよね」




 由「へ?」




 理「そんなこと言われたら家まで持たないからやめて、って」




 少し上を向いて、ほんのり耳を赤く染めて
 そう言った理佐




 その姿がなんだか可愛く見えて
 少しの悪戯心で理佐の耳にそっと手を伸ばすと
 その手をすぐに掴まれてそのままソファに押し倒される




 由「ね、っ、、、」




 理「調子乗らないで、、わたし歯止め聞かなくなっちゃうから」




 メンバーのいる楽屋のソファに押し倒されるわたしと
 その上に跨る理佐




 周りからの視線を感じたりひやかす声がかすかに
 聞こえてくるけど




 不思議とこの空間はまるでわたしたち2人だけの
 もののように感じた




 Fin*

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 お読みくださりありがとうございます💭
 2日連続裏がありそうな物語になってしまいました、、